EURO 2020 一周目

 

 EURO2020グループステージの一周目が終わった。

 「寝不足の1か月がはじまった!」というようなキャッチコピーで、日本で放送を担当しているWOWOWは煽っているのだけれど、個人的な嗜好として眠たいのはふつうに嫌、……眠くない範囲で、まあ各グループ1試合ずつくらいは見れたらいいなと思っていたのだが、そういう感じにはうまく見れたので良かった。土日を使って、もう1,2試合くらいはさかのぼって見れるといいですね。以下見た試合の感想です。

 

 

トルコvsイタリア

 トルコもべつに選手を名前だけ見ていると弱くなく、展開に優劣は生まれるものの、勝負としてはけっこういい勝負するのではないかと思っていたが、……ふつうにイタリアが強かった。

 あんまり細かいところはおぼえていないのだけど、チームとしての機能性も個人のインパクトもあった。とくに好きだったのはスピナッツォーラ。ビルドアップの出口としてボールを受けてチームを助けつつ、その後の攻撃にも一拠点として絡めるナイスプレイヤーだった。

 

 逆にトルコはまったくいいところがなかった。聞くところによるとウェールズもいいところがなかったみたいなので、つぎの試合はお互い頑張ってほしい。

 

ベルギーvsロシア

 ロシアには入る気合があったと思われるが、それをいきなり阻喪されるようなダメージの大きい負け方をしてしまった。ベルギーのほうはエデン・アザールとデ・ブライネがいないのは弱体化のようでいて、カラスコメルテンスでも十分機能しているように思えた。とくにエデン・アザールはいなくてもいいのでは。

 

イングランドvsクロアチア

 僕の愛してやまないYouTuber、プレチャンの実況配信を裏で流しながら見た。ピックフォードがミスったり、ベンチで気の抜けた顔をしているマグワイアが抜かれたり、トリッピアーが謎に上手いスローインを見せるたびに湧き上がっていたのが面白くて良かった。

 この試合についてはこちらの回でもちょっと触れたけど、イングランドは若い選手がその若さと激しさに足をすくわれないかだけ懸念している。とりあえず、グループリーグは文句なく1位で突破するのではないでしょうか。

 

オランダvsウクライナ

 僕が見た中では唯一両チームに点が入った試合だったし、ヤルモレンコのゴールはすごかったので、見世物としてはこれがいちばん面白かった。ウクライナにも目があったので、ちょっと金星が見たかったところがある。

 

スペインvsスウェーデン

 この試合についてもこの回でちょっと書いた。スウェーデンのイサクを頼みにした乾坤一擲!の戦い方もそれはそれで好きだし、その重圧に答えてちゃんと仕事をするイサクもめちゃくちゃ好きなので、ぜひトーナメントに進出してどこかの強豪相手に炸裂させてほしい。

 

フランスvsドイツ

 フランスの選手はほんとうに動けるしうまいし強いし速くて見てて気持ちがいい。やることがかっちりと決まっている感じはしないものの、それでいてスイッチが入ったときの意思の疎通は取れているし、個人個人のフィットネス・メンタルも完成されている。

 (ハイライトには映っていないシーンだが)カウンターのフィニッシュでムバッペがフンメルスに倒されたシーンの一個前、ベンゼマがムバッペの早さを熟知した、ムバッペ以外には絶対出せないパスを出していて、グリーズマンやラビオと合わせて早くも理解し合った攻撃陣ができているのとても熱かった。

 

 ドイツは3バックの利点を攻撃時で生かせていないように思えた。WBのところでボールの逃がしどころができるのはいいんだけど、そのあとキミッヒやゴセンスは簡単に中央にボールを返すプレーだけを選択していて、それは効果的ではなかったのではないか。

 中央でのダイレクトプレーでの突破は試みていたけれど、フィジカルモンスターぞろいのフランス相手にはちょっと厳しい。被カウンターリスクとの天秤だったのだろうけれど、ミュラーとかハヴァーツとかサイドに流れて人数をかけて崩せるアタッカーも、ニャブリとかザネとか突破力のあるウィングも手札にはあったはず。

 

 あと、デュエルでは79分くらいのポグバvsクロースが良かった。ポグバが無理目の試みを突っ切って突破を決めかけるんだけど、それを冷静に突っ張って対処するクロース……。