料理がしみじみ上手くなったものだ

 

 ちょっと前にAmazonで「冷凍食品セール」というものがやっていて、ポイント還元含めてけっこうお得にいろいろなものが売っていた。これは何か買わねば損*1だと思って買ったのがこちらの牛タンである。

 

肉卸直営 WONDERLAND 牛タン 厚切り 1kg (500g×2/厚さ約10mm) 肉 訳有り 訳あり 焼肉 人気 業務用 冷凍 BBQ ギフト 母の日

 ……なんとなくダメ商品っぽそうな予感がするの、わかりますよね。なんかこう、とりあえず売れようとはしているというか、うーん、一見さんに見つかることだけを狙っていて、長い関係性を築いてもらおうとしている人のことは目にもくれていなさそう、というか。

 

 でも、冷凍庫から取り出すだけでタン焼肉が食えると思うとその便利を手放すのもちょっと惜しい。ふだんならいろいろ考えて結局やめるところなのですが、その日はこれを買うとちょうどポイント条件にぴったり良かったんですよね。……で、買いました。

 

 金曜日まで待って、朝から解凍して、ビールもたっぷり買って家をビアガーデンにして、いざ仕事が終わると同時に焼き始めたのですが、なんでしょうというかやはりというか、思ったよりはおいしくない。もちろん肉ですし、がっかり商品とまで言うほどでは全然ないくらいはおいしいのですが、感動するほどではない*2というか。

 

 というわけで袋のうち半分くらいを焼き終えてから、第二波に取り掛かるわけでもなく、だらだらビールだけ飲んで過ごしていたのですが、そのちょっとあとにまたポジティブな気持ちが湧いてきて、どうせ感動しないのだったら、別の調理法も試してみようと思ったのだった。というわけで、タンをオーブンにかけてみたのである。

 

 そしたらすごくおいしかったのである。タンじゃないんですよ。タンはあいかわらず普通でした。ただ、タンから染み出てきた牛汁、これがね、受け皿をびしゃびしゃにするぐらい流れ出ていたんですがこれが非常に香ばしくジューシーだったのだ。感動した。

 

 タンはスープにするのが一番うまいんじゃないか?とその瞬間思いつき、あわてて冷蔵庫を見たら、なんとか中華スープをつくれそうな材料や調味料があったので、やってみたんですよ。そしたらそれもうまかった。

 

 それでしみじみ思ったんですよね。俺も料理がうまくなったものだと。技術とかはべつに、ソーセージをフライパンで空焚きしては表面だけ焦げ中は冷たく、あと煙で火災報知機は鳴る、という状況になりなんでだろう? と首をひねっていたころからはそんなに上積みはないと思うのですが、観察力というか、てがかり情報を収集して次の料理につなげていく洞察力みたいなものはかなり進歩したと思うんですよね。人間っていうのは改善の生き物なんだよなあ~感動である。

 そして今日は残りの牛タン一袋を使ってカレー*3を作りました。これもはっきりとはわからないものの、おそらくタンから出た出汁が味の下支えになっていると思う。おいしかったです。よかった。

*1:最近の趣味はまず第一にポイ活。

*2:せっかく牛タンを買ったのだから感動したいものである。

*3:普通シチューだと思うが、カレーが食べたかった。