短歌 91

 

未解決事件残して式場の警官たちの高き胴上げ

 

 

遠出して眼鏡直せば車窓から快適すぎて目が離せない

 

 

疲労して目覚める朝だ 夢の中の自分の選択に満足し

 

 

屋上ではフットサルでき麦秋の男性多いファッションビルだ

 

 

しらじらと連なるあなた「どうせなら行っておくか」のトイレの列に

 

 

夕暮れに便箋を折る おたがいの詩だけをただやり取りする友よ

 

 

式場で古傷なぞる 音楽が間に合うとわかってきたところで