赤ちゃんのときにはじめて新しい言葉をおぼえてからいまにいたるまで、新しい言葉をおぼえるのが好きである。最近おぼえたいい感じの、おぼえていていい気分になる言葉を何個か並べますので、みなさんもぜひおぼえて帰ってね。
ウインドローズ
ある地点に吹く風の強さと向きをレーダーチャートで表したものを風配図というが、もっと気の利いた「ウインドローズ」という言いかたをすることもあるらしい。最近、風車工学の本をちょっと読んでいて、そこではじめて知った知識だ。
円周へ伸びるレーダーの部分が風の強さ、円周が方角に対応する。Wikipediaによると、方角はシンプルに東西南北で表すのが普通だけど、「ミストラル」や「グレカーレ」「シロッコ」「トラモンターナ」など、地中海に吹く卓越風の名前で表すこともあるらしい。
この風の名前ぜんぶ頭にいれたらあまりにも中二病がはかどるので、おぼえます。
送粉シンドローム
これも最近(ここではとても言えないようなきっかけで)知った言葉なのだけど、あまりにも椎名林檎のアルバムなのでびっくりしてしまった。
概念としてもなかなか難解だ。Wikipediaによれば「送粉シンドローム」とは「受粉(送粉)様式に合わせて特化した花の特徴(形質群)」であり、花粉を媒介する生き物や風などにあわせた、花の「形・大きさ・色、受粉媒介行動への報酬(花蜜または花粉・それらの量や成分)および受粉時期など」をまとめて指し示すものである。
Wikipediaの記述がわりと充実しているので詳しくはそちらで。このへんを調べていくと「盗蜜者」というタームが出てくるのだけど、これも本来の目的外の使用をしてしまいたくなるいい字面の言葉だ。
ガイド星星表
みなさんはこういうおなじ漢字が手違いで並んでいる語って好きですか? 僕は好きです。星のカタログを表す「Catalog」を「星表」と略してしまったため、ハッブル宇宙望遠鏡が観測対象を捉える手助けになるような「ガイドの星」(Guide Star)をならべたカタログが「ガイド星星表」になってしまった。
星カタログの世界には「グリーゼ近傍恒星カタログ」「ジェネラルカタログ」「ニュージェネラルカタログ」「ウラメノトリア」「輝星星表」「天球図譜」など、それぞれことなるアイディアで命名されたものがいっぱいあり、名前好きとしてはとてもうれしいことになっている。マイナーなものも含めた、星カタログカタログができてほしいですね。