新たに取り入れようと思っている生活の習慣として、「お風呂にスマホを持っていく」というのがある。まあ、たまに、くらいの頻度でですが、お風呂にスマホを持っていって、動画や音楽を流したりしながら入浴しているという人は周囲にいるかと思います。それを、僕もやってみようかなと。
本来僕はスマートフォンを娯楽目的に使用することがほとんどない。もともと、幼少期から自分用PCを買い与えられていて、そのあと人との連絡用にしゃーなしで携帯を買った、という成育歴があるため、「スマホは機能の最小限なものを持ち、メモリを圧縮しないために極力エンタメ用のアプリは入れない、動画とかSNSとか通話とか、ネットを使って何か楽しいことをしたいときはPCデスクへGO」というのが基本的な生活スタイルとして身についていた。
それに加えて個人的な価値観として、手持ちぶさたなときにスマホをすぐに使うのは魂が情けないというのを持っており、……たとえば、まあひとりのときとかは全然触るんですが、待ち合わせをしているときとか、同行者と一緒に移動しているときとか、暇な時間があっても、スマホ使用をしないようにしていた*1。
というわけで、「お風呂にスマホを持っていく」という話を聞いても、まあ俺は絶対しないだろうな…、とこれまでは思っていたのである。
ではなんで今になってポリシーを変更しようとしているかというと、なんか最近気づいたんですけど、お風呂に入っている時間って、辛くてしょうがないんですよね。なんか、いろんなこと考えちゃうというか……。
20代半ばくらいまでの僕は、何かについて思いを巡らせることは自分の人生の一部だったし、端的に楽しみだった。
身の回りの懸念点でも、それとはちょっと離れた抽象的なことでも、あるいはただの空想や妄想でも、思索を巡らせているという時間はとても好きだったし、そのためにこういう「体は動いてるけど頭は何しててもいい時間」というのを生活のなかに多く設けるようにしていた。*2
人生の大部分を自分の脳内で過ごすことになってもなんら構わなかった。
ただここ最近その快楽が薄れつつあるのを感じていて、その代わりにその時間に、過去あった自分の情けない思い出とか、さらした恥とか、あの時ああすればよかったな…、と言ったことがすっと思い出されるようになってきていて辛いのである。
たとえば、風呂入りながら（そういえば今日忘れたから明日経費の申請しないとな→経費申請と言えば、あの出張の時俺はなんてことを…😇）とか、（そういえば帰り道に新しいイタリアンできてたな→イタリアンと言えば、昔住んでた街のフレンチに人と行ったとき…😇）といったふうに、なんとなくおもいつくことのなかに引っ掛かりがあって、それに関連する過去の負の記憶がよみがえってきてウっとなる感じ。
しかも、当然ですが過去の時間というのは徐々に増えていき減ることはない。人間は完ぺきとは程遠いのでそのなかで低確率でやっぱり何かをやらかすのである。そうすれば、生きてきた時間が長くなるうちに、負の記憶を参照するタグも増えていって、……いまのところ、「人生とは自分の中に地雷を埋めていく作業のことを指すのか？」という気までしている。そしてここ最近のどこかのタイミングで、頭がヒマだと「思い出してウ😇」となる確率がちょっと耐えられなくなる閾値を超えたのではないか。
なのでお風呂のあいだ、もう考え事をしているわけにはいかないと思ったんですよね。動画か音楽か、なにかを流している必要があるだろうと。
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というわけでこういうやつをなんらかブラックフライデーで買おうかなと思っている。お風呂スマホに詳しい人がいたらぜひおすすめ商品を教えてください。
