この惑星(ほし)にある14座の8000m峰はどれも名前がかっこいい(個別でも良いし、総体としても良い)

 

 最近山の良さにハマって、いろいろ山について勉強しているのですが、その個人的モチベーションをいやおうもなく高めているのが、地上に14個しかない8000m越えの山、どれも名前がかっこいいという事実である。

 単体としてもそれぞれ良いんですが、それに加えていい感じに名前の傾向がばらけているので、14峰まとまったときの調和とかずらしとか相対的魅力みたいなものがめちゃくちゃあってとてもいいんですよね。

 

 たとえば、そのまままるっとバトルマンガの敵中ボス幹部キャラ14人衆みたいなのの名前に採用してもいいと思う*1のである。というわけで今回は8000m峰14座それぞれがバトル漫画の敵幹部として出てきたときどんな雰囲気のキャラだったらかっこいいかを勝手にあげていきます。

 

カンチェンジュンガ

 字面を見ただけで強者感があるカンチェンジュンガは14人のリーダー、……リーダーでは正式にはないんだけど実質的な仕切り役というか、会議を招集するときの司会役・連絡役みたいな感じ*2だといいですね。

 もちろんメンバーからは敬意を払われていて、呼びかけも省略せずに正名で呼ばれる。この字面が吹き出しに出てくるたびに、読者はこいつの存在感とプレッシャーを感じるわけである。

 

ローツェ

 ローツェは美形の剣士ですね。ちょっと華奢な感じで、体格と調和した美しい細身の剣を帯びているといい。基本的に言葉少なめで展開に絡むことはなく、主人公陣営との対決も1回のみ(相手は主人公陣営の同じく剣士キャラ)だが、この一回が強い印象を残すっていうタイプ。

 

シシャパンマ

 これはでかい毛むくじゃらの見た目をしていて、人間なのか獣なのか公式設定でも明かされないキャラ。しゃべるセリフは「シシャパンマ!」のみである。後述のマカルーとは仲が良くて唯一マカルーとは意思疎通ができる。

 わりと作中最後まで生き残ってそうで、マカルーが主人公陣営にやられたあとは何もしゃべらなくなる。

 

ブロード・ピーク

 こんな感じのなかにふつうに英語が混ざっているの面白いですよね山の名前。そんなブロード・ピークは二面性のある男である。ふだんは小さな町で頼れる大工として日常生活を送っているが、その正体は…というやつ。割と序盤で討伐される。

 

ダウラギリ

 これは名前を見ただけで禍々しい系の敵だとわかりますね。そしてかなりの強キャラで、中盤の展開を引っ張っていくキーパーソンであり、ダウラギリ戦終了の次の話が作品の終盤の入口…、ってなキャラですね。主人公陣営の重要キャラもひとりだけ作中で死ぬんですが、それをやるのはこいつである。

 戦闘スタイルは王道の強さではなく、隠密からの急所攻撃とか、毒とかそういうのを使う。

 

ガッシャーブルムI・ガッシャーブルムII

 キタ━(゚∀゚)━! 双子キャラだ! ……いや実際双子キャラというのは大事で、14人も敵幹部を出してしまうとなかなか実際はもてあますものである。キャラデザを流用できて、セリフも同じことをしゃべらせとけばOK、退場するときは1回で14分の2敵が減るので展開も高速化できる。こんなに扱いやすいキャラまで入っているのでマジでこの惑星の山はすごい。

 

ナンガ・パルバット

 こいつは斧とかを使うパワーキャラ。主人公サイドが序盤で倒す。

 

エベレスト(チョモランマ)

 じつはエベレストだけちょっと僕の理論では扱いきれないんですよね。さすがに「エベレスト」というのはもう名前がひとり歩きして有名すぎて、ほかのメンツに混ぜたら間違いなく浮いてしまうのですよ。

 かといって「チョモランマ」にするのもなんか弱そうなんだかな~だし、これに関しては解決策を見つけられていない。

 

アンナプルナ

 これはおそらく女性キャラでしょうね。一般人のような見た目をしていて、実際、ストーリーの中盤で主人公陣営とおたがいの正体を知らないままちょっと交流、意味深な予言を主人公たちに残して去っていく…、みたいなちょっとした回があると予想。

 

K2

 これカラコルム山脈で2番目に見つかった山だからK2ということらしいのですが、このなかにK2という無機質な名前が残っているとずらしがきいていてかなりかっこいいと思う。もちろん重要キャラで、敵だけど敵なりに一本筋のようなものを持っている純粋な戦士で、物語の中盤では主人公サイドと1度共闘する回がありますね完全に。

 そして終盤では、自らの主がなす悪に気づいているような節もあって、寝返るんじゃないか…、みたいな表情も見せるんだけど、K2は二君には仕えない。不利な状況でも構わず最後の戦いに挑み、後悔のない一太刀で死んでいくのである。

 

マカルー

 こいつは子供キャラですね。シシャパンマと後述するチョ・オユーと仲が良くてずっと一緒に登場する。中盤までは屈託のない感じで、殺せと言われた任務を気まぐれで見逃して帰ってくるなどもしばしばだが*3、主人公陣営との戦いで友人のチョ・オユーを失ってからは冷酷になり、関係ない民間人も巻き込んで殺すようになる。

 

チョ・オユー

 ピエロのメイクをした老人で、奇術を使った変幻自在の戦い方をする。作中ではそこまで活躍はしないが、画面の隅っこでぼそっとツッコミを入れるコマなどに面白いものが多く、けっこうネットで切り貼りされるので、作品を知らないひとへの知名度がやや高い。

 

マナスル

 このキャラに関してはとくに何もイメージは思い浮かばないのだが、まあ13キャラも先にデザインしてしまったあとなので、立ち絵の都合上こういうビジュアルとか色が欲しいな~とか、あとは話のつながり的にこういう特徴をもったキャラが欲しいな~という感じに、なんか欲しくなるタイミングが来ると思うので、その時用のキャラとして取っておくのがいいかなと思った。

 投げやりなように聞こえるかもしれないが、実際、キャラが先か都合が先かというのは重要な問題である。需要にこたえられるよう、1枠あけとくというのは賢明な手段と言えよう*4。それを踏まえると「マナスル」というのはいい意味で非常にプレーン。結果どんなキャラになっても意外と当てはまるような気がする。やはりこいつも、使い勝手が良くてかっこいい名前をしていると言えるのではないだろうか。

 

まとめ

 今回示したのはもちろん一例である。みなさんもぜひ、自分なりの「8000m峰14座が敵にいたらどんな感じか」を考えてみてくださいね。(味方陣営でも可)

*1:その場合、軍団長とかみたいな意味で「ピーク(頂)」と呼ばれていてほしい。

*2:その話の冒頭で「14人がこうやって集まるのは何年ぶりかな?」というのがこいつの役目。

*3:主人公を追い詰めて見逃す、漫画の序盤のお決まりの展開をするのもこのキャラだ。

*4:序盤の14座会議のときは後でどうとでもなるように奥のほうにちっちゃく描いておこう。