天ぷらに使う野菜を評価する

 

 ここ数ヶ月、ずっと油を温めては天ぷらを揚げている。天ぷら、おいしいですよね。ここでは、天ぷらに使う野菜を自分なりに評価していきたい。

 

ナス 評価A

 薄く切ったらクリスピーな天ぷらに、厚く切ったらジューシーな天ぷらになるという二段構えの性能を持っている。なんていえばいいんだろうな、舟形に切れば、ひとかけらでジューシーとクリスピーを両方味わうこともできる。天ぷら界では王座にいる野菜だと言えるだろう。

 

こんな感じに切るとふたつの歯ごたえが同居する

 ただほかの手軽な使い道がいまいちわからないので冷蔵庫でもてあましがちという難点もある。その点を考慮して、最高評価から1マイナスとした。

 

ピーマン 評価A

 小ロットで使えておいしいというのは素晴らしいこと。とくに一人暮らしで天ぷらを揚げると、「揚げだねを増やしたい」vs「買いすぎると食えない*1し余る」という葛藤につねに悩まされることになるのだが、ピーマンだと、1個使って残りは置いておくか、とかができるので非常にありがたい。天ぷらライフを支える名脇役という感じである。

 包丁を使わず手で割いて調理できるので、二日目の油でちょっと作りたいけど、洗い物増やすのもなあ…というときにも大活躍である。

 

 ただ、個人的にピーマンのタネをとるとき、小さなつぶつぶが指に引っつく感じがとても嫌いなので、その点を加味して最高評価から1マイナスとした。

 

オクラ 評価C

 世間での評価は高いけど個人的には、ねばねばの舌触りがあまり天ぷらという調理法に合ってないと思う。ただ、ひとかけら単位で使って手軽に種数を増やすことができる機動性は評価に値する。

 

ししとう 評価B

 うまい! 1個単位で使える。オクラほどふつうには売っていないが、逆にオクラもししとうも売っているスーパーがあるのなら、僕はししとうを選ぶね。

 

にんじん 評価B

 下ごしらえが面倒だがあげてしまえばめちゃくちゃ美味しい。色が華やかになるのもいいですね。ただ、Aにはひとつ届かない気もするのでこの評価に。

 

大葉 評価B

 刺身パックにつまとしてついてきたものを揚げた場合にはAに近いB評価だが、天ぷらのためだけに買うと考えるとどう考えても買う気がしないのでCに近いB評価である。

 

かぼちゃ 評価D

 とても僕の自炊力では扱いきれる野菜ではない。あと、個人的に天ぷらはお酒と楽しみたいのですが、おつまみとしてのクオリティも低い。

 

いんげん 評価C

 めちゃくちゃ美味しいというわけでもなく、余した場合の使いみちもとくに思いつかない。まあ、たまに気分を替えたいときに選択肢にはなるか。

 

アスパラガス 評価B

 おいしいし、手で折って下ごしらえも可能。ただ、繊維質の固いアスパラもけっこう紛れ込んでいるイメージで、(焼く場合には気にならないのだが)天ぷらだとそこがネックになるイメージ。

 

えりんぎ 評価B

 うまいし安いし取り回しもいい完璧な食材なのだが、どうしてもほかの一流キノコ(まいたけ、しいたけ)が高かった日の代替品としてのイメージがぬぐえず、貧乏くさい気持ちになってしまうのが厳しい。

 

玉ねぎ 評価S

 切り方だけすこし工夫する必要があるが、汎用性・味ともにトップクラス。ほかの一流天ぷら野菜とはまた違った味わいがあって補完性があるのも素晴らしい。天ぷらのためだけに買うことはあまりないのだが、冷蔵庫や冷暗所に余っていることが多いので、手軽に一品増やすことができる。

 

じゃがいも 評価C

 まあ作ればうまいのだが、下処理が面倒すぎる野菜のひとつなのでわざわざ手間を増やしたいとは思わない。味としても結局ナスで語感がとれているという気もするんですよね。薄く切ったナスはじゃがいもの良さを含んでいる。

 

空心菜 評価C

 べつに悪くなかったが空心菜である必要性を感じなかった。

 

しいたけ 評価B

 味はトップクラスだが、高い。

 

まいたけ 評価B

 味はトップクラスだが、液体を吸着する形をしており*2、けっこうてんぷら液を持っていってしまうのでこいつのために一回薄めないといけないのがネック。

 

ミニトマト 評価C

 これもてきとうに冷蔵庫に入れておいて裏目がない野菜そして下ごしらえが全くいらないので、ほかを揚げている途中に存在を思い出して一個くらい作ることが多い。味としては結構おいしいが、結構おいしいだけである*3

 

おわり

 みなさんの「天ぷらに使う野菜評価」も、ぜひ教えてくださいね。

*1:油は腹に来るのである。

*2:風死が命を刈り取る形をしているのと対照的である。

*3:昔えらい先輩に「〇〇くん(僕の名前)のプレゼンって、面白いけど、面白いだけだよね」と言われたことがあり、けっこう食らって引きずったのでこの構文は自分でもよく使用している。