短歌 45

 

「あげるよ」と置かれた缶コーヒー見つめ 僕はあなたと仕事ができない

 

 

沙翁まだ生まれ変わってきていないこの世カフェではしばらく読書

 

 

スライムも辛いのは同じ雨の日の園児の手のひらで汚れてく

 

 

ラブホテルの朝 机に置きっぱの君の名刺の「戦略企画部」

 

 

住宅地にあるローソンの背の低い看板に僕は頭をぶつける

 

 

測定の夜に土鍋を持ち込んで窓のとてつもなく曇るラボ

 

 

しあわせのない暮らしにも慣れていくネットで漫才見てたまにわらって