布教成功作品たち

 

 好きなものがある人ならだれしも、宣教師になったことが1度や2度くらいはあるのではないでしょうか。僕もちょっと覚えがあって、今回はこれまでの人生で布教してきて、実際にある程度広まった作品をいくつか紹介していきたい。

 

布教成功作品その1:冬目景

[第1話]イエスタデイをうたって - 冬目景 | 少年ジャンプ+

 僕が過去した「布教」と言えば、まず第一に冬目景を挙げなければならないでしょう。冬目景作品との出会いは、……またちょっとこれはこれで話したい話があるので別の回に譲るとして、とにかく最初に読んでハマったのは「幻影博覧会」でした。

 

 その「幻影博覧会」そして、「イェスタデイをうたって」を、寮の友達や高校の友達に「おもろいぜ」と持ち込んで回し読みをしたのですが、それが仲間内でけっこうなムーブメントになった。

 「羊のうた」や「ACONY」「ももんち」は感化された友達が購入してそれを回してもらった、というくらいである。

 

 サブカル趣味でもない、……とは言いすぎでやっぱりその後みんなそれぞれのdeepな趣味に熱中していくような人らだったのだけど、田舎の高校時代なので、まだ世の中の目くるめく作品のほとんどを知らない状態。そんな中に、冬目景作品を持ち込んで流行ったの、正直僕の、かなりの功績と言っていいのではないか。

 

布教成功作品その2:フレネシ

 音楽からは「フレネシ」。フレネシについて紹介するのは昔の回があるので、そちらに回すとして、こちらでは布教の思い出を語っていきたい。

 

 僕はそもそもあまり音楽の良いリスナーではなく、聞く音楽も友人たちからの流入とか、あとはちょっと世間の「一番いい」を外れた、オタク的なものが多かった。

 なので、音楽に有識な友人と音楽トークをするとき、ちょっと気おくれをしていた。受け取るものは多いけど、与えられるものはほとんどなかったからね。

 

 フレネシ以外は。

 

 このフレネシは本当に音楽好きからのウケが良く*1、しかもほとんど誰も知らないので、「フレネシっていう好きなアーティストがいるんだけど…」という口火の会話で毎回とてもいい思いをさせてもらった。

 ちょうどクラブミュージック好きからも、邦楽ロック好きからも、ナード系からも…、と幅広いジャンルからのとっかかりがある感じとか良いんだと思う。

 

フレネシさんへの25の質問 [テクノポップ] All About

フレネシさん、バンドではありません。“乙女界の問題児”と呼ばれる事もある乙女音楽研究社所属の女性ソロ。能年玲奈ちゃんもフレネシのファンです。彼女の少女時代から最新作『ドルフィノ』について、これまでの歩みについて調査すべく、フレネシさんへ25の質問をしてみました。

 能年玲奈も好きらしい。

 

布教成功作品その3:『乙女の密告

 これは大々的に布教したわけではない。この人はこのテイスト、きっと好きそう…!と思ってほんの数人に「どうよ?」と言ったのだけど、その全員がなかなか良いと思ってくれたみたいで、この時も深く、仲介者(INFP)の喜びをかみしめた。

 しかもその何名かのうち複数名が小説家としてデビューしており、布教の「質」もかなり高かった、と言える。

 

 問題はそのとき読んでよいと思って布教したはいいけど、めちゃくちゃ思い入れがあるかと言えばない、というのがありますね。もうすこしどや!っといきたいので、ある程度内容についても思い出したいのだが、実際買った現物は布教の際にあげちゃったので手元にない。

 

 やっぱ用途ごとに何個か買うべきなんだな~、と思いました。古のオタクの知恵袋、いまにも生きてますね。

 

 というわけで個人的な布教成功作品でした。皆さんの布教成功作品も教えてくださいね。

*1:MaeとかScreaming MaldiniとかSomeone Still Loves You Boris Yeltsinなんて紹介してもなかなか良いとか思ってもらえないですからね。