とても保守的な性格で、慣れ親しんでいるものしかふだんは食べないので、人生でまったく食べたことのないもの、というのがけっこうある。一方で自分を裏切るのも好きなため、「これは俺はしないだろうな」というようなことを「えい！」とやってしまうこともけっこうある。
そのふたつの性質が合わさった結果、「生まれてはじめてこれを食べる」というイベントがそこそこの頻度で起きる。最近食べた「はじめて食べたもの」のなかからおいしかったものを2つ紹介したい。
くらげの刺身
「食感がいい」といううわさは聞いていたが、「食感がいい」というのは「他のなにかがとても悪い」ということの上品な表現だと思っていたのでこれまで食べようと思ったことはなかったのだが、とあるきっかけで食べて、とてもおいしかった。食感は確かに良かったし、それ以外の面にもとくに悪い部分はなかった。
とくにおつまみとしての能力が高く、正直家飲みにめっちゃ使いたいと思った。安定して買えるところは行動圏内にはなさそうだが……。
くらげのお刺身、……実際に食べたのはこれがはじめてだったのだけど、ちょっと昔にくらげを食べるシーンがあるお話を書いたことがある。そこには「キムチにしてもおいしいかもしれない」みたいな文章もあったのだけど、よくエアプでそんな知ったようなこと書いたな俺、と思った。実際キムチにしてもふつうにおいしそうな味だったので*1、事実と違うことを書いていなくてよかった、と安心した。
タヒン
ミリタリー専門店の一角にあるメキシコ料理スタンドの（昼ご飯を食べようと思って会社の近くを歩き回っていたら、「タコライス！」と書かれた看板があり、「まあ今日はタコライスでも全然いいな」と思ってその看板の指示通り店内に入ったのだけど、中のほとんどがミリタリー専門店だったのでびっくりした）シーズニングコーナーに、ケチャップやマスタードと一緒に見慣れない調味料が置いてあった。
「知らない調味料だな笑」と思っていったんは無視したのだけど、数分後に気になってシーズニングコーナーにまた見にいった。一回、「えい！」と自分のタコライスにかけてみようと思ったのだけど、一旦好奇心をこらえて検索した。
テキーラ、タコスと並び、メキシコの「3T」と呼ばれている愛されグルメのひとつだという。実は僕、テキーラもタコスも大好物だ。とくにテキーラはタコスの20倍は好きであるし、飲んで失神したことが何回もある。
きっとタヒンも好きに違いない……、とおもってふりかけて食べてみたらまじでおいしかった。辛いというよりはその前に強い酸味のインパクトがあって、塩味も強め。辛・酸・塩という、酒好きが求めるすべての味がひと振りのなかに詰まっている。すごい。
メキシコ人はこれをタコス、肉、サラダ、酒、フルーツ、……なんにでもかけてたべるという。たしかに、そうなるのもうなずける汎用性のある味で、なんならくらげにかけてもぜんぜんおいしいかもしれない。
質問してね！
*1:ただ、味は染みなそう＆水が出てびしゃびしゃになりそうなので、さっと和え物、みたいな感じになると思う。
