何歩も先を行くライバルに胸を借りたような負け試合でしたね、今シーズンのホームのノースロンドンダービーは。
Defeat at @SpursStadium. pic.twitter.com/L06eFT3SqE
— Tottenham Hotspur (@SpursOfficial) 2024年4月28日
とはいえアーセナル側からしたらまた別の印象を持ったゲームだったと思う。(効果的かはさておき)ボールを保持したのはスパーズだったし、あとすこし運命のはかりがこちらに傾いていれば…というシュートのシーンを前半はいくつか作った。後半はロメロの謎うまゴールをきっかけに不気味な追撃を見せたし、最後の最後までファイティングポーズはとり続けた。
……ただでも、90分間通して、なにからなにまで完全に負けたなと思ったというのが正直な感想である。なんとなく、アーセナルにボコられるのを耐えてカウンターを仕留められるかどうか、という展開を想定していたのですが、そうではなくボールを持たされて困らされることに。そのうえでセットプレーとカウンターで省エネで3点も決められてしまった。
そもそも、中3日でハードな優勝戦線を戦っているアーセナルと、思いがけずGWをもらい2週間休んでいたスパーズとではスタートラインが違う。それを見越して、一番勝ち筋が太い戦いをされ、それを無策で我々は受け入れてしまったなと。これが、負けても次があり5位あたりをふわふわしているチームと、取りこぼしが許されないプレミアの首位争いをやっているチームとの「キマりかた」の違いだなとひしひし感じました。戦っているステージが全然違う。
とはいえ! ひとつのシーズンの流れとして、悲観することは全くない1試合だったのかなと個人的には思いました。失点も多いけど、基本的にミスからきたものだったし、コーナーキックに関しては重い腰を上げてようやくキーパーにボディガードを置くというふつうの対策をやってくれた。
チームとしてはうまく行かなかったが、クルセフスキやロメロなど、熱いハートを見せてくれた選手もたくさんいた。
そして何より、このボスラッシュともいえるプレミアリーグ終盤戦を無傷で乗り切るなんて期待はそもそもしていないんですよね。どこかで負けるなら、私情も入りますが、アーセナルなのがいちばんよかった*1。このあとシティを今シーズン最高の出来のスパーズで倒して、優勝争いを簡単なものにさせなきゃいいんですよ。一応、ことこんなことになってしまったこの暁、プレミアリーグを盛り上げるのはスパーズにしかできない大仕事ですからね。
もうケインもいないんだし、来年どのヨーロッパ大会に出場するかは些事だと思う。悔いのない、今シーズンの積み上げを、残った強敵との試合に出して、もし負けてもそれを糧にすればいい。
残りの試合も、応援しつづけようという気持ちがしっかり湧いた、いい試合だったと僕は思います。