町屋~渋谷~池袋

 

 コーヒーフィルターとドリッパーをまだ買いそろえていなかったので買い物に行った。家の近くにコーヒーを、オンデマンドで、しかも100g単位で自家焙煎してくれるお店があってびっくりした。コーヒー店はたくさんあるけれど、自家焙煎しているお店はすくないし、さらに100gというロットでやってくれるお店はあんまりないと思う。

 自家焙煎してくれるお店は、その焙煎待ちの時間にサービスでコーヒーを提供してくれることが多い。今回のお店もそれで、ありがたかった。

 

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 町屋駅前の寿司屋さんで昼食。暖簾がかかってなかったが、戸を開けてみたら「いいよ」と言われた。これに冷たい茶碗蒸しとお吸い物がついて680円だったので通います。

 

 そのあと、午後からは渋谷で行われた、「突発歌会」という名前の歌会へ。歌会というのは短歌を詠むひとが集まり、自作の短歌を出してバトルする、ポケモンバトルのような会である。参加者10名のうち、5名の票を集めて僕がトップになり、景品のフォーを頂いた。僕はけっこう歌会が強く、15~20%くらいの頻度で優勝することができる。出した歌はこちら。

 

受験勉強を邪魔しに来た妹は去り 僕は机に魚は藻の影に

 

 定型をおおきく外れているし、わかりやすい歌でもないので短歌のことをよく知らない人にとっては「?」と思えるだろうが、実はこれはかなりいい歌なのでした。ただ、トップ票になるような風格がある歌ではなく、今回1位を取れたのは、だれが見ても優れた歌だとわかるような歌がなく、どちらかというとどの歌も独自の癖を持っていた、という場の運の要素も大きかったと思われる。

 

 そのあと飲み会をして、帰り道に、その場ではじめて会った学生にラーメンをご馳走した。僕は上の世代の方から大量にものをおごられて、大幅な貿易黒字を出しているので、精算できるところではしておかなければいけない。

 

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 美味しいラーメンだったが、麺の量はこの1/10で良かった。

 

 問題なのはこの後である。0時を回ったあたりでラーメン屋に入ることになったので、最寄り駅まで帰ることは諦めていた。でも、西日暮里までは帰れると思っていた。かなり余裕で、「あ、俺28分に乗らなきゃ」って言っていた友人を「大変だな~」と思いながら見送った。渋谷から池袋行きの山手線に乗ったけど、その先に電車はなかった。

 

 池袋のどこかで粘るという手はあったけど、けっこう僕はタクシーが好きというところもあって(というか乗り物全般が好き。だって働くし、動くから)、ひととおり心のなかで後悔したあと*1、手を挙げてタクシーを止めた。運転手さんはけっこう話好きで、「俺はね、一度乗った客が来るとわかるんだよね。話しかたとか、目的地の伝え方で。『お客さん、前も乗りましたよね?』って。……だって、運転手してると客の顔見えないでしょ? だから声に敏感になるの」と格闘漫画に出てくる盲目だけど強い闘士、のようなことを言っていた。

 

*1:もうにどと飲み会にはいかないと誓った