質問に答える

 

 2017年の末ごろ、たくさん質問に答えていたことがある。けっこう途切れなく質問が来ていて、まあ質問がたくさん来て悪い気はせず、それどころか僕はなんて人気者なんだと思い、にこにこと200個くらい答えていたら、ちょっと経ってあとにそのうちほとんどは悪ふざけが好きな僕の昔からの友達が一人で送っていたものだと知って「殺すぞ」って思ったことがある。べつにそれはそれでありがたいことなんだけれども。

 あまりにも僕がうきうきと答えるので友達も引くに引けなくなって、彼も頑張って頑張って質問を考えていたらしい。

 

 いまはブログがある。すでに100日以上毎日なにかを書いているが、ネタが無尽蔵にあるわけではもちろんない。質問に答えるだけで埋め草になるのであれば、それはかなり良いことだと思う。

 

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 いくつかの理由が考えられる。お酒に限らず、僕はなにかを好きになるとき、その好きな対象そのものというよりは、それを好きな人々に好感を持っていることのほうが多い。酒というよりは、酒を飲んでいるようなタイプの人々が好きなのです。

 本当はお酒の味が好きだとかっこをつけたいのだけど、僕がお酒を好きなのは、味はやっぱりそれほど重要じゃなく、お酒を飲むことで精神に生じる変調を楽しんでいるから、ということが大きいと思う。酔っぱらって記憶をなくすのが好きだし、そのあとの離脱症状で幻覚性の夢を見るのも好きである。人生を無駄にしている感じが、本当に良い。

 

 読書や散歩やサッカー観戦などです。酒場巡りも好きです。

 

 僕はロボットが人格として接遇される、というSFが大好きで、そのせいか、幸せに生きてほしいと思うし、人類や自分自身のためになるようなことをいっぱいやってほしいと思いますが、それ以外だと、詩とか小説を書いてほしい。Alpha Goができて、その碁が知れ渡っていったときに騎士たちの間に生じた驚きとモチベーションを美しく感じていて、それとおなじものを文学でもやってほしい。

 

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 ないしょです。こんなところで言うはずないでしょ。

 

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 やってみます。全クリできるように頑張ります。

 

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 物心ついたあとにシリーズ通して見たことがあるのは仮面ライダーWのみです。ウルトラマンシリーズは結構好きだったけど、カタログ的な好きで、実際に映像を見たことがあるのは数えるほどです。ティガとか、エースとかはよく見てました。一番好きな怪獣はガンQ、一番好きな技はランバルト光弾です。

 特撮に限らず、いろいろなジャンルで知ったかぶりをするのが好きなのですが、実態はこんなものです。

 

 おわり。

食べるのが苦手な人

 

 通っていた高校の家庭科の先生にはお節介的な厳しさがあって、あまり生徒からの評判は良くなかったのだけど、授業の息継ぎ時間にちょっと面白い、なんだこれは?となるような話をすることがあって、それが個人的にはちょっと好きだった。

 

 その先生の話でいまも覚えているのがいくつかある。そのひとつが、「食べることがあまり好きではない友人」の話である。世のなかには、どうも、食べることが苦手な人がいるらしく、先生の知人もその一人で、一緒にランチを食べに行くとどんどん機嫌が悪くなっていくのだという。「あんた、食べるの嫌いなわけ?」「うん。なんか、食べてるとイライラしてくる」私からすると信じられないけど、世のなかにはそういう人もいるわけ、と先生は話を結んだ。

 

 そこまで極端なわけではないが、僕もじつはそこまで食べることが好きではないので、先生の友人の気持ちがわかった。食べてて不機嫌になることはないが、それはそもそも僕自身の性格としてなにに対してもそこまで不機嫌になることはないから、というのが大きい。

 

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【楽天市場】【絹の味】便利な3個パックの【絹ごし豆腐】です。1つ150gと手頃なサイズ!【とうふ】【国産大豆】:ゆば・お揚げの若木屋

 

 スーパーとかに売っている、3個縦に並んでいる豆腐をご存じでしょうか。一番食べてなかった時期はこれを買って、下から順に、朝ごはん・昼ごはん・夕ごはん、としていた時期があった。

 

 そんなに食べてなくておなか空かないの?と言われることがあるが、実際のところ普通におなかはぺこぺこである。

 

 ただ、僕のような食事をあまり重視しない人間はおそらく、おなかが空いているという状態をあまり不快なものだとは考えていないのだと思う。すくなくとも満腹の苦しさよりは空腹の苦しさのほうが絶対にましである。満腹はほっておけば回復するが、空腹はほっておいたら悪化する、という違いがあるせいで勘違いされているが、つらさだけを考えると空腹のつらさより満腹のつらさのほうがつらいと思う。

 

 実際、野生の状態を考えると、空腹というのはいたって普通の状態であり、満腹のほうが異常事態である。人間も昔は野生の猿だったのであり、満腹を抑えるホルモンは1種類しかないのに対し、空腹を我慢するホルモンは27種類もあるという*1

 

 というわけで、これからも僕は空腹でい続けようと思います。NO EAT STAY HUNGRY…。

*1:とくに根拠はなく、適当に言っているので真に受けないでください

武蔵野の路その2 柴又・水元コース

 

 武蔵野の路をまた歩いてきた。前回はこちら。


 武蔵野の路に関する公式のウェブページはない。オフィシャルの情報はルート上に立っていることのある*1立て札だけである。いつもお世話になっているこちらのウェブページによると、今回歩くことに決めた水元・柴又コースはこのようになっているらしい。

 

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 ざっくり極まりない地図のように見えるが、トポロジー的に必要十分な情報を含んでいる。おそらく大場川水門から出発して大場川の左岸を、水元公園に突き当たるまで遡上、そのあとは水元公園の南側を江戸川に突き当たるまで進んで、江戸川についたらその右岸を下っていけばいい、ということである。これくらいのことがわかれば迷う心配はない。

 すこし考えて、この地図とは逆側、江戸川水門をスタート地点にすることにした。おそらく江戸川沿いの区間はかなり単調になるので、元気が有り余っている前半のうちにすませておきたいというのと、帰りを考えると、帰宅ラッシュの時間帯にうまく通勤客とは逆向きの電車に乗れるのは大場川水門を終点にした場合である、というのが理由である。僕は頭がいいので、このように二手三手先を読むことができる。


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 もう永遠にこういう景色だった。江戸川の堤防は平穏で、本当に心地よかった。なにか町の中から特筆すべきことを探そうという気持ちもうせてしまって、背中から吹いてくる涼しい風に身を任せながら歩いた。並行する道路は交通量もすくなく、静かだった。普段は歩きながら音楽は聴かないんだけど、この日は普段ではなかった。空は晴れ渡っていて、太陽は適度に地上を照らしていた。ビートルズの「ホワイト・アルバム」と呼ばれている白いアルバムを聴きながら歩いた。幸せな時間を過ごした。

 

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 特筆すべきものを探しはしなかったんだけど、ただ、一か所だけ。テイクオフしようとしているスペースシャトルの遊具がある幼稚園があって、これはさすがに写真に撮ってしまった。自分がもし通っていたら、いとことかに自慢しまくっていたと思う。実際のところは力のある男子たちが優先的に遊んでいて、僕があそこに上れる機会はあまりなかったかもしれないけれど。

 

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 淡々と、海からの距離を表す表示の数字だけが大きくなっていく。災害に注意が必要な、江戸川区ならではの光景なのかもしれない。

 

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 参考資料:江戸川区ハザードマップ

 

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 江戸川を離れると、水元公園というかなり大きな公園の南側の通りを歩くことになる。

 

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 この通りは桜堤通りと呼ばれていて、カスリーン台風という大型台風が来たときに決壊してしまった堤防の名前を冠している。

 

 9月16日に埼玉県東村(現在の加須市)で堤防がこわれ、あふれた水は決壊から3日目の18日には小合溜井(現在の水元小合溜)まで流れてきました。流れた水は桜堤で止まっていたため、江戸川の堤防を爆破して江戸川に流そうとしましたが、間に合わず、19日に桜堤をこえて金町や柴又に流れこみました。また、20日には中川の堤防も亀有でこわれたため、葛飾区全体が水びたしになりました。新宿や水元付近では水の深さが3メートル以上にもなり、農作物にも大きな被害をあたえました。

葛飾区史|第2章 葛飾の歴史

 適当にインターネットで拾ってきたが、通り沿いにはそのときの歴史を記述した詳細な立て札があった。いま歩いている道がどんな歴史を持っているのか、知りながら歩くのはやっぱり楽しい。

 

 これで全277.7kmのうち25.7kmが終わった。

*1:立っていないこともある。

Apple Music Challenge(3か月で10000曲聞いたときの話) 5(最終回)

 

これまでの経緯はこちらから。 最終回です。

Apple Music Challenge(3か月で10000曲聞いたときの話) 1 - タイドプールにとり残されて

Apple Music Challenge(3か月で10000曲聞いたときの話) 2 - タイドプールにとり残されて

Apple Music Challenge(3か月で10000曲聞いたときの話) 3 - タイドプールにとり残されて

Apple Music Challenge(3か月で10000曲聞いたときの話) 4 - タイドプールにとり残されて

 

 2枚組合計198曲、ほとんどの曲が数秒で終わるという神のようなアルバムだったが、途中に挟まれた「恋する般若心経」というラジオドラマは本当に長かった…。半分

 

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  とにかく曲数を稼がないといけないので、知らないゲームのサントラなどを聴いている。

 

 ファストコアというその名のとおりのジャンルがあって、もう音楽を楽しむとかそういうことを完全に度外視してそればっかり聞いていた。

 

 

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 ツイートではこの22曲目のような曲に対して怒りをあらわにしているが、ひどい言いがかりだと思う。もっと純粋に音楽を楽しまないと、ミュージシャンに対して失礼ではないのか。

 

 しかしそのおかげで終わりも見えてきた。Apple Musicの90日間の無料期間が終わるのは1月30日。のこりは809曲。レースは最後のトラック周回に入った。あとは、足を止めずに走りぬくだけ。

 

 あと、4日。のこり631曲。

 

  あと3日。のこり460曲。

 

  あと2日。のこり336曲。

 

  そして、最終日。あと130曲。

 

  あと45曲。

 

 そして……、

 

 最後の一曲を何にしようか、というのはずっと考えていたのだけど、結局はこれに落ち着いた。最後の一曲はかみしめるように聞いた。いい曲だった。友人からは次のような金言を賜った。

 

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 そのとおりだ……。

 

 3か月間のApple Music Challangeは終わった。当時はタイムラインを汚してすみませんでした。このツイートで述べたとおり、それ以降今に至るまで、音楽は一回も聞いていないです。

 あと、今になって思うと、この3か月間の思い出がほとんどない。3か月もあればインターンとか行けたのではないか。行っていれば、いまごろは就職とかできていたのではないか。そういった思いばかりが、いまとなっては募る。

サイゼリヤで飲むのが好き。

 

 上京して一番うれしかったことがなにか決めるのは難しいが、ふたつまでは絞れている。そのうちのひとつが、思い立ったときにサイゼリヤに行ける、ということである。(もうひとつは、思い立ったときに松屋に行ける、ということである。どちらも沖縄にはない)

 

 サイゼリヤが大好きで、しかもサイゼリヤで飲むのは本当に大好きなんだけど、なかなかまだ、サイゼリヤで飲むことに対しての抵抗感がみんな強い。なんとかサイゼリヤ飲みを普及させようと、飲み会のラインで「サイゼリヤ行きましょうよ! ねえ! 行きましょうよ!」とあるとき駄々をこねたら、その次の回からは以下のような予防線が貼られるようになってしまった。

 

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 それでもめげずに、僕が世界で最後の一人になってもサイゼリヤを好きでいたい。サイゼリヤの好きなところをいくつか挙げていきます。

 

フレッシュチーズとトマトのサラダ

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 ちょっと前まではカプレーゼというメニューがあったのですが、明らかなバランスブレイカー、これがある以上ほかのメニューを頼む意味がほとんどなくなってしまう、遊戯王で言うのなら「混沌帝龍 -終焉の使者-」、デュエルマスターズで言うのなら「無双竜機ボルバルザーク」とおなじような立ち位置であった、という理由もあったのかカプレーゼは廃止され、その下位互換のこのメニューができた。

 ちょっと水牛チーズとトマトの量が減ってしまったのだけど、それでも十分素晴らしい。チーズとトマトにちょっとだけ塩をかけて口に含むと、チーズとトマトにちょっとだけ塩をかけて口に含んだ人間に与えられる幸せをかみしめることができる。

 着席と同時にノータイムで注文(ドロー)するのがおすすめだ。

 

マグナム

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 赤or白ワイン、1500ml1080円(10月からは1100円)のこのボトルは、コスパこそ最強なものの、頼む人間にそれ相応の勇気を要求する。値段相応の味しかしないこのワインをテーブルに置いておくことは、周囲に座る家族連れやノートを広げている高校生グループに、自分がアルコールに飲まれつつある人間だということを周知させることと同義であるからである。

 もちろん、犠牲の先には報酬がある。注文時の恥ずかしさは会計のときに報われる。しかも余ったら持って帰ることもできる。初めてマグナムを注文したときに、さすがに多少残して店を出ようとしたんだけど、親切な店員さんに「これ、持ち帰りますか?」と言われて、手ぶらで来てたのに、何も考えず「はい!」と言ってしまった。結果、手ぶらで、1500mlのワインの瓶だけを片手に持って大学前の通りを歩くまずい人になってしまった。

 

フリウリ風フリコ

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 新しくできた、耳馴染みのない早口言葉のように聞こえる料理で、とってもおいしかった。鳥貴族にある、山芋の鉄板焼きのようなイメージでアテになる。味つけがシンプルな感じだったので、唐辛子をかけたりタバスコをかけたりしてもよさそうだった。おやつみたいな感覚のあるメニューで、食事のコースの中に組み込むのはなかなか難しい立ち位置なので、これは絶対にサイゼリヤ幹部がサイゼリヤでの飲みを促進させるためにメニューにぶっこんだ特殊部隊なんだと思う。

 

 みんなでサイゼリヤに行こう。

やっていくしかない(Noah And The Whale - L.I.F.E.G.O.E.S.O.N.)

 

 

 今日は本当はどこかに散歩に行く予定だったのだけど、いまいち気が乗らなくて、家でずっと音楽を聴いていた。Noah And The Whaleというイングランド、トゥイッケナムのフォークロックバンドがあって、その、やや大仰にタイトルが書かれた曲が気になって歌詞を調べてみた。

 以下はその数時間にわたる苦闘の、ひとまずのところの成果である。英語が特別得意なわけではないので、おおきく間違いを晒しているかもしれないが、間違いが間違いだとはわかる程度に大晒ししているつもりなので、そこに免じて勘弁してほしい。

 

 「Life goes on」というのは、文字通りには「人生は続く」という意味だが、単に事実を述べているのではなく、「いろいろしんどいこともあるけど、明日はそれでもやってくるんだし、やっていくしかない」というようなニュアンスがある。

 

[verse 1]

Lisa likes brandy and the way it hits her lips
She's a rock 'n' roll survivor with pendulum hips
She's got deep brown eyes that've seen it all

 

リサはブランデーが唇に触れるときのあの感じが好きで

お尻を振り子にしてロックンロールの時代を生きてきた

すべてを見届けた深いブラウンの瞳

 

Working at a nightclub that was called The Avenue
The bar men used to call her "Little Lisa, Looney Tunes"
She went down on almost anyone

 

「ザ・アヴェニュー」と呼ばれているナイトクラブで働いていて

そこでは「ルーニー・チューンズのリサちゃん」って呼ばれてる

誰の前でだって、彼女はひざまずいた

 verse1と2の部分では、順調とは言えない人生を送ってきた2人の人物について語られる。

 

 1番で描かれるのはナイトクラブのリサ。「a rock 'n' roll survivor」というのはこういうようなニュアンスであっているのだろうか。「see it all」で「見れるものはすべて見届けた」という意味らしい。

 

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 「ルーニー・チューンズ」というのは、ワーナーブラザーズのこういうアニメシリーズ。調べてみたところ、このシリーズに「Little Lisa」という特定のキャラクターはいないので、まあアニメキャラみたいにかわいい子だよね、と軽んじられながらももてはやされている、そういう店での立ち位置を表した描写なのだと思われる。

 「前でひざまずく」と訳したが、「go down on」というのは調べてみたところ、身もふたもなく、オーラルセックスをするという意味であった。*1

 

[verse 1-2]

From the hard time living 'til the Chelsea days
From when her hair was sweet blonde 'til the day it turned gray
She said,

 

生活に苦しんだ時代からチェルシーでの日々まで

甘いブロンドだった髪が、グレーに変わった日まで

彼女は言った

[chorus]

"L.I.F.E.G.O.E.S.O.N.
You've got more than money and sense, my friend
You've got heart and you're going your own way"

 

「やっていくしかないよ

あなたはお金とかセンス以上のものを持ってるでしょ?

ハートがあって、自分の道を進んでいる」

 

"L.I.F.E.G.O.E.S.O.N.
What you don't have now will come back again
You've got heart and you're going your own way"

 

「やっていくしかないよ

なくしてしまったものも、いつかまた戻ってくる

あなたにはハートがあって、自分の道を進んでいる」

 

 1番の後半部分からサビにかけて、曲の主人公(後で出てくる)が彼女から慰めを受ける。でもその慰めはリサが自分に向けて語っているものでもあるのだろうか。サビがそのまま彼女の発話内容になっている。

 

 「Chelsea days」という慣用句はないようなので、チェルシーというのはそのままイングランドの地名を指すと思われる。

 そっちのほうが日本語として座りがいいので、「What you don't have now」を「なくしてしまったもの」と書いたが、このdon't have nowは「昔は持っていた」くらいまで含意しているように響くのかしら……、わかりません。

 

[verse 2-1]

Some people wear their history like a map on their face
And Joey was an artist just living out of case
But his best work was his letters home

 

自分の歴史を地図みたいに顔に浮かび上がらせている人たちがいて

ジョーイはアーティストだったけど、ただの放浪人で

最高傑作はといえば家族へ送った手紙だった

 

Extended works of fiction about imaginary success
The chorus girls in neon were his closest things to friends
But to a writer, the truth is no big deal

架空のサクセスストーリーが積み重なっていく

ネオンを浴びるコーラスガール以上に親しい友人はいなかった

けど作家にとって、真実なんて大したことじゃない

  2番の主人公は、たいしたものが書けない作家。「people wear their history like a map on their face」というのは、その辿ってきた苦労の歴史が顔を見ただけでなんとなく想像できてしまうような類の人という意味だろう。たしかにそういう人はいるし、僕もそうなるかもしれない。

 2番の主人公のジョーイもそんな人物。「living out of case」というのは今回でいちばん難しく、これだけで何時間も調べまわったがまだいまいち確信が持てない。「live out of a suitcase」でスーツケースを抱えて暮らす(=特定の住所を持たず、いろいろなところに寝泊まりして暮らす、知人の家を渡り歩く)みたいな意味で、それを縮めて言った表現である、というのが今の段階での最有力解釈である。

 

 家族へ送った手紙が最高傑作、というのはとても面白くて、この歌詞のなかでも一番のパンチラインだと思う。「Extended works」というのは、その、家族へ書き送っている自分の架空のサクセスストーリーが、手紙が積み重なるごとに拡張され、塗り重ねられていく、というようなイメージだと思われる。

 

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 コーラスガールというのはこんな感じらしい。ショーで何度も衣装を変えながら歌う脇役の合唱団、という感じだけど、この歌詞の中で出てくるコーラスガールのショーというのは、たぶんそこまで高尚なショーではないのでしょう。

 彼に友達なんてものはいないけど、それに一番近いのはそんなコーラスガールである、という辛辣ながら滑稽な描写だ

 

[verse 2-2]

From the hard time living to the sleepless nights
And the black and blue body from the weekend fights
He'd say,

生活に苦しんだ時代から眠れない夜

そして、毎週末のけんかで痣だらけになった身体

彼は言った

 「the hard time living」という表現もいまいちよくわかっていない。調べてみたら、そんなフレーズが普通にあるような感じではなく、hard timeを他動詞のlivingで後ろから修飾している感じでもない。たぶんその場合はlivedになるはず。

 hard livingで「苦しい生活」という言いかたはあるようで、それにtimeをつけるにあたって、hard living timeとなるのを嫌って(ふつうはthe time of hard livingとかになるような気がするが)間に入れたのか。それともFrom (his) living the hard timeというのが本来でそれを倒置したのか…。ここは本当にわからないので、英語に詳しい人がもし読んでいたら教えてくれると嬉しいです。

 と書いたあと英語がうまい友人と会う機会があったので聞いてみたら、「have a hard time ~ing」で「~するのに苦労する」という言いかたがあるらしく、それを念頭に置いているのでは?という指摘をもらった。たしかに、これが一番納得いく説明のような気がする。ありがとうございます。

 

 また、ここで突然出てくる「毎週末のファイティング」というのもまったく文脈が取れない。本当に突然出てきたのか、それともなにか共通理解があるのか。

 ジョーイはファイト・クラブにでも通っているのだろうか?

 

[bridge]

On my last night on Earth, I won't look to the sky
Just breathe in the air and blink in the light

 

地上で過ごす最後の夜、空を見上げることはない

ただ空気を吸い込んで、光に目を細めるだけ


On my last night on Earth, I'll pay a high price
to have no regrets and be done with my life

 

地上で過ごす最後の夜、僕は大枚をはたくつもりだ

後悔せず人生を終えるために

  このあと「やっていくしかない」のコーラスがあり、曲はCメロ部分に移る。とつぜん、僕(I)が登場し、自分が死ぬときのことを語る。人生のサバイバーふたりが、「やっていくしかない。だってあなたにはあなたの道があるんだから」と「僕」を励ましたのにもかかわらず、(おそらく)若い「僕」はかっこつけて人生を片付けるときのことを考えたりしている。

 強い皮肉のように見えるけれど、でもそれを含めて人生というのはそういうもので、ただ進んでいくのだし、やっていくしかないのかもしれない。そして、やっていくしかない人生にも、いつかは終わりが来るわけで、そのとき、「やっていくしかない、人生は続いていくのさ」という気持ちで続けてきたひとはなにを思うのか。ひょっとしたら、後悔したりしないのか。

 

 「僕」の若いブリッジのあとも、"L.I.F.E.G.O.E.S.O.N."と語りかけるコーラスは4度繰り返される。そのあと曲は、30秒ほどのリフレインのあと、ぱたりと終わる。

*1:女性に対して使う場合には、唇から初めて、首、胸、おなか、…、というふうに体の上のほうから順にキスして最後には性器にいたる、というような情熱的な前戯のことを指すこともあるらしい。

9/8に東京ドームで起こった素敵なこと

 

 AGAIN。

 

狂喜する声が満ち溢れていた

 おなじ曲ではあるが、一日目と違って始まりかたも登場の位置も違っていた。2日でひとつのライブ、といった言われかたはずっとされていたけれど、開幕からその言葉の意味をかみしめさせられる。スタジアムは熱に冒される。

 

特別ゲストその1

 本間昭光登場にも、会場は昨日ほど盛り上がっていないように思われた。おそらく、観客のうちのけっこうな割合が2日間通しで来ているのでしょう。本間昭光を交えたミュージックアワー特別メドレーで特筆すべきは、本間昭光のピアノでヴォイスのイントロが流れたところだった。「イントロが流れた瞬間手が自然と祈りの形になってしまった…」と、同行人に話したら「え、嘘私も」と言われてびっくりしてしまった。そんなこともあるんですね。

 

瞳の奥をのぞかせて

 最近のポルノグラフィティのライブでは、暗転中に小鳥のさえずりが聞こえると、昭仁の弾き語りコーナーが始まる、という流れが定番になっている。演出としてはなんともいえないダサさがあるが、それも今のポルノグラフィティのかっこよさだ。

 昭仁が告げた曲名は「瞳の奥をのぞかせて」。いいけど、それを弾き語りでやっても……?というような気持ちになったことを白状しないといけない。一番が終わって、ついにその瞬間がやってきた。歓声が上がるまで気づかなかった。なにが起こってるんだろうとステージに目を凝らしたら、なんか、金髪の人が弾き語っている昭仁に近づいている。誰? 手にはなにか長いものを持っている、……弓じゃん、嘘でしょ。

 そしてNAOTOのヴァイオリンで「瞳の奥をのぞかせて」のリフレインが始まったが世界で一番かっこよかった。

 

ウェンディの薄い文字

 言葉にならない。助けてくれ。

 

NAOTO Strings

 そのあとはけっこうな人数の弦楽隊が参加して、いろいろなシングル曲をやっていた。1日目と比べて脇役的なチョイスだったのが心憎い。とくにリンク、ヒトリノ夜は美しかった。やっぱりミュージシャンが豪華だと音響のよくなさを恨んでしまうけど、これもこれで楽しむべきですよね。もう、こんな文化祭のステージみたいな音でポルノを聞ける機会なんてすくなくともあと10年はないのでしょうから。晴一は自分たちのことを、文化祭の部活から地続きのバンドだと語っていた。

 

Nang-Chang

 ライラのソロで音が出ないというハプニングに爆笑した。

 

今日の日に感謝を込めて

 エンディングのさらにあと、ステージにビール売りのお姉さんが現れて、ふたりの20周年を祝う一杯が注がれた。観客の目にはっきり見えるように、という配慮なのかジョッキはかなり大きかった。

 面白かったのが、ふたりのビールの飲みかたの対照。昭仁は早々に、「全部飲み干す」モードに移行し(ジョッキを全部飲み干すという決意をした人間には、そうとわかる覚悟の表情が浮かぶ。僕は寮でその表情をさんざん見てきた。まさか昭仁のその表情を見れるなんて。)、グラスをあけたのに対し、晴一はおいしく飲める範囲でだけ飲んで、残ったぶんはそのままにして舞台袖に帰っていった。

 

 自分でも言っていたように、昭仁はちょっとドライなところがあって、逆にそれだからこそ、多くのファンを持つミュージシャンとしてふさわしい、脚光を浴びる振る舞いみたいなものを衒うことなくできる、というイメージがある。晴一は逆で、根っこのところが繊細でウェットな感じがあって、20周年という晴れ舞台のビールを、ステージの上でゆっくり味わっていたように見えた。

 ふたりがかえっていって、本当の本当にライブが終わったステージの上に、2杯のジョッキ――ひとつは空で、ひとつはまだちょっとある――が残っているのを見て、ポルノグラフィティだ……、としみじみ感じた。