日記書く 君は最後の一行に心打たれて明日も頑張る
託児所に春は訪れ明日には取り払われる千代紙かざり
飴や菓子二列に並べテーブルに息子がつくるやさしい内閣
昼メシにアイスをつけてこの人生に似合うくらいの荒川の美しさ
昔いた街の夕暮れもう僕は住んでない部屋が山ほどあって
うぶ毛だけ見つめて過ごす地下鉄が駅に着くたび悦ぶ君の
先祖みな いた 一度でもひとを愛したら出られなくなる寂しい部屋に
神さまを送ってしまうと秋になる 人の弱い欲おさえつけられ