ちょっとまえに、自分にとっての「スラムドッグ$ミリオネア」問題をみんなに作ってもらって、それを出題してもらったら、なにげない知識クイズのなかにその人の人生が垣間見えて面白いのではないか?という趣旨のことを書いた。
何名かの友人がこの遊びを面白く思ってくれて、いい問題も何問も聞くことができてとても良かった。その友人のうちのひとりが、15問*1も問題を作ってくれていたことがわかった。せっかくなのでいくつか抜粋して、ちょっと解いてみましょう。
一問 1994年12月28日に青森県八戸市を最大震度6として観測された日本海溝のプレート境界断層の活動により発生した地震をなんという?
これは話しているときにその場で考えてくれた問題なので、答えは知っているべきなのだけど、確信はもてないな…、という程度には忘れてしまっている。でも、たぶんAでしょう。
小学校のころは日本史学習マンガを読むのが好きで、とくにこのあたりを描いたくだりは何回も読んだので当時だったら即答できていたと思うが……。時の流れが憎い。
なんとなく、AとBの人はお父さん世代だった気がするんですよね。作問にあたって、A~Dの順に、1代目、2代目……と振り分けていると読んで、答えはDだ!
十問 カタールではペットとして市民に親しまれ、その専用病院がドーハの市場・スークワキーフに建てられている鳥はなに?
A. キジ
B. 鷹
C. シキチョウ
D. オジロワシ
問題は難しすぎてまったくわからないが、このあたりは僕と知り合ったあとの話なので、なんとなく背景は想像できる。いつか詳しい話を聞いてみたいものですね。あてずっぽうでCで。
でもCって鳥なのかな、どうせわからない名前だろうと思って、ちょうちょとかだったりしない…?
十二問 「ざくろ」を英語でなんという?
これ僕はたまたま知ってるんですよね。正解はBのPomegranateです。この英単語自体も、思い立って調べたときはすぐ忘れると思ったけど、
英語限界しりとり(都度指定された文字数で答えないといけないしりとり)、負けちゃったけど、11文字以上のPのときに極限状態になって、時間ギリギリでpresocratic(ソクラテス以前の)が出てきてしかも通ったのうれしいよね。 pic.twitter.com/Zkxv9OEkB9
— soudai (@kageboushi99m2) 2019年12月12日
というツイートをしたときに、「その条件なら、まえ話題に出してたPomegranateもあるじゃん!」と友人*2に指摘をもらった、という出来事があって、結局それからは忘れることなく、覚えたままでいるのだった。
十三問 フランスの数学者ブノワ・マンデルブロが導入した幾何学の概念で図形の部分と全体が自己相似(再帰)になっているものなどをいい、自然界では海岸線や樹木の枝分かれの形や、植物の葉の形、雲の形、山の起伏、雪の結晶の形、人体の血管構造などあらゆるとことにみられる美しい構造をなんという?
これはシンプルに知っていてCが答え。しかし、この背景になにがあるのかは僕が友人について知っている情報からは想像もつかない。
僕にとってはただの教科書に書いてあったのをおぼえているだけなものが、ほかのひとのなかには血の通った知識として根差していて、ちょっとしたエピソードがあるということに、言いかたは悪いが、かなり興奮*3してしまう。その友人がよく使う言葉を借りれば、「エモい」ということなのでしょう。