蜂がこのアルバムを人類に手渡している謎のビジュアルとともに瞬く間の前奏をいっしょに聞きませんか?
カウントダウン!
M1 田舎の学校
非常時に流れるサイレンみたいなイントロが胸に刺さる。その後もiOSの読み上げ(?)を組み込んだボーカルとそのリリックが良い。「HASAMI Groupは地域の音楽です」
M2 満員電車
シリアスかつ異様な雰囲気の1曲目からちょっと和らいだと思ったらやっぱり言ってることは不穏…、曲もなんだかぐちゃぐちゃに…、な2曲目。「不思議な電路を行け」
M3 詩とスマートフォン
さすがにアンセム感のある一曲。「スマホで詩を書けよ」と現代人の眠れるクリエイティビティに呼びかける曲なのだけど、本当にそのスタンスで詩を書いていくのがいいよなあ…、というのは個人的にも思っていたことである。
そんなまっすぐな曲に、ちょっと古めのスマートフォンのCMをリミックスしたMVがつけられていてなんともいえないフワフワ感がある。
M4 けがれる輝石
切△い: HASAMI group 21st album「パルコの消滅」楽曲解説という本人によるセルフ楽曲解説があり、そこでは「パンチラインを作らない」ことを意識した曲だという。最初に好きになったバンド、ポルノグラフィティの新藤晴一氏も同じようなことを言って作った曲がありそれも名曲になっていたのでモチベとして「パンチラインを作らない」はかなり収量があるのだろうな…、という気がした。
M5 DELIVERY KIDS
これは箸休め曲ですね笑。ここまでがけっこう緊張感あるのでここいらで一休みという感じである。……でもそういうアルバムの休み曲まで好きになれるくらいひとつを聞き続けたの、だいぶ久しぶりだな。
M6 MUSIC
ゆったりとノスタルジーな、でもまだお休みナンバーかな。Cathode Ray=陰極線という意味らしいです。
M7 あぶくのサイレン
マターリパートの集大成となる一曲。ふだんぼーっと聞いていると「すべてをひっくり返す」のあとの怒涛の回文語りで引き戻されるがしっかりその後にサビを入れて聞かせているのさすがである。
M8 IA
ここで雰囲気が変わる。すぐにコンセプトがわかるが、でもちゃんと歌詞になっているらしいですよ。Bandcampでチェックだ!
M9 Good Morning,Japanese
ウー、ポコポコとうなっているだけの曲だがこれはしゃがみの部分、次に超名曲が待っているのでついでにちゃんと聞いたほうがいい。
M10 IQ500の蕎麦屋
意外と、というか単体で聞いたときよりアルバムを順に聞くと気持ち埋没する曲だというのは意外な発見でした。でもこれは、この奇妙なグループを好きになるきっかけになった曲。大切に毎回聞いている。「あぁ僕の蕎麦の謎を解いてほしい」
M11 卒園式
「IQ500の蕎麦屋」のノリノリ感を引き継ぎつつ、ちょっとアンセム感が減ったような曲。でもこの皮肉とユーモアのある歌詞がいいですよね~。
M12 ■■事件
いぇーい、読み上げ音声、久しぶり。代表曲とは絶対にならんがインパクトを残す。章構成になっている曲たまにあるけどこんなに短いのはなかなかないのではないでしょか。
M13 儚いクレマチス
アルバムが終わりにさしかかっていることを知らせるようなPOP&SADなリフレインが素敵。しかしここでは主に雰囲気だけ盛り上げて、後続の傑作曲につないでいく。
M14 FIRE
ここにきて一番のキモポップが用意されているのが憎すぎる。「君の凍り付いた心の部屋を照らしたい」エンドロールっぽい曲なのでここで終わって「light my fire」「かしこまりました」というイヤーワームを視聴者に残してもいいと思うのだが、最後に一つ、本当に言いたかったことであろう締めくくりの曲をこのアルバムは残している。
M15 パルコの消滅
イヤーワームをかき消すような、しっかりと前奏をとって提示されるリフレインが色彩感あふれてリッチで神過ぎる。ストーリー性のあるリリックから開放感あふれるサビ、そしてリフレインに戻るという流れは王道で完成されている。そんななかに「地面の全部がアクセル」なんて憎い詩的表現も挟まっていて全方面から胸を打つ曲である。アルバムの最後にこういう曲を聴けるのはとても幸せ。
まとめ
みんな聞いてね!