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 岳南電車にまえまえからちょっと乗ってみたいなと思っていた。地図で見ると下記のように、東海道線のなんの変哲もない途中駅「吉原」から伸びている毛のような路線である。

 

 

 とりあえず、吉原駅に行く。岳南電車東海道線と連動したプログラムで動いているらしく、そのまま乗り換えることができたのだが、けっこう改札が混んでいたのと、僕の目の前に並んでいた老人がとつぜん、何の外力も加わっていないのにもかかわらずその場で転んでひっくり返ってしまったのを見てあまりにも不吉だと感じ、この駅から乗るのはやめにした。

 

 吉原駅周辺はこんな感じ。「夜間婦女子の一人歩き」が非推奨な隧道があったのはちょっとびっくりしましたね。ただ、中は丁寧にライトアップされて、ほんわかする絵も描かれていたので看板はちょっと大げさなことを書いているだけじゃないかなという気もした。

 

 徒歩で岳南鉄道の「吉原本町」駅あたりまで行くと、「マツーリがやっているぞ!」*1状態に遭遇した。ははーん、だから駅があんなに混んでいたんですね。この吉原本町駅も切符売り場が全然さばけてない状態であり、こんな閑散(ふだんはおそらく)路線になんで並んでまで乗らないといけないんだという気持ちになりもうすこし歩くことにした。

 

 となりの本吉原駅で乗車に成功。そばに大きな工場があって、その目隠しに建てられている壁にツタが張っていて見ごたえがあった。

 

 岳南鉄道本社らしき建物もあり、ロゴに趣があった。

 しばらく乗るとすぐに終点の岳南江尾駅である。

 

https://www.gakutetsu.jp/station/gakunan_enoo.html

 岳南江尾駅岳南鉄道の終点で、周囲には民家以外とくに何もなく、ここから別の路線に繋がっているわけでもない。一応すぐそばを東海道新幹線が通っているのだが、駅があるわけもない。Webページのひと言解説では「哀愁」という言葉が使われているのが面白かった。公式が哀愁と表現するのはなかなかない。

 哀愁をすこしでも緩和しようという試みか、駅にはガラスと花を飾り付けた球がいくつも置かれていてとてもきれいだった。トイレも非常に設備が整っていたし、あと、モーニング娘の2010年の曲のMVが撮影されたというちょっとした聖地要素もあるらしい*2。いいところも探せばたくさんあります。

 

ちいかわ

「日本一市民の気持ちが盛り上がっている」、嘘は良くないのではないか

 

 どこにも接続していないと言ったがめちゃくちゃ海側へまっすぐ歩けば、東海道線東田子の浦駅に突き当たる。今回は歩くことにしました。

 

 道はずっと田んぼ。これをまっすぐ行けばいい。いままであった楽しいことなどを思い出しながらただ歩いていたら意外とすぐだった。そのあとは座右の銘であるところの「Walk home, come down, retreat, to sleep!」*3をして一日を終えました。なにもなかったが楽しい一日だった。

 

 最後に道中で見つけた、微妙に王道を外したネーミングセンスをしている福祉施設の写真をのせて終わります。

 

 

*1:架空ミーム

*2:が、調べてみたらそのMVは公開されずお蔵入りになっているとのこと。かわいそうすぎる。

*3:The Rakes – Retreat Lyrics | Genius Lyrics