なんとなく料理動画を垂れ流すYouTube習慣がある人であれば、サジェストにスタンバイしているこの人のショート動画のサムネ、くらいは見たことがあるのではないでしょうか。実際にショート動画を再生してみたり、さらに進んでチャンネル登録までしているよという人も多いのではないかと思う。……この方「バシャウマ」さんの動画は、そんな不思議な圧倒的魅力があるんですよね。
バシャウマ自炊日記総集編②
プロの料理人ではなく、特別珍しい料理を作っているわけでもない。「カリフォルニアロールのように餃子を餡と皮逆に巻いて作ってみた!笑」みたいな企画動画もありますが、それが面白いからここまで再生されているというわけではない*1はずである。
では何がこの動画クリエイターを特別にさせているのか。マジで語り一本なんですよ。
何でもいいのでショートを見てほしいのですが、まずぐっとくるのが鼻に抜けてもったりした、でも聞いているとなんだか癖になるし聞いて「ああ、あの人か」となるような、でも聞き疲れるほど変でもない絶妙なシグネチャーになっている話しかたである。
すた丼再現レシピを駆け出しYouTuberとしては暴挙とも言える長尺で紹介する非正規雇用者
キャラ口調なのかと思ったが、初期の低編集動画でも「感じ」はしっかりあるので本人の癖寄りではあるのだと思われる。これが良いんだよな~。
そしてその独特の口回しで、料理を、ちょっと面白いことを言いながら実況していくんですが、そのワードセンスがいいんですよね。「おもろいこと言ったろう!」感が前面に出ているのではなく、なんか自然と話してて「人とは違う切り口」「違う言葉づかい」をもっていてそれで面白い*2、みたいな友達、感があって非常に推せるのである。
周囲にこんなやつがいたらぜったいにまた遊びたいと思うし、仲良くなれたり、別の友達にこいつを紹介できたらとても鼻高々な気持ちになるのではないだろうか、といった感じである。プライベートでも周囲にめっちゃ好かれているんだろうな*3。
平成元年生まれ AB型
埼玉のFランク大学卒業後、7年ほど大手事務所でお笑い芸人として活動するも、大した努力もせずにズルズルと続けた挙句に半ば行方をくらますような形で挫折。心にぽっかり空いた穴が埋まるような気がして2018年5月に当ブログを開設。
舞台から人を笑わせるのは諦めましたが、文章を通じて誰かを笑わせることができればと思いながら記事を書いています。極めて殊勝です。
もともと芸人を志していて、紆余曲折のあとYouTubeショートで爆発的にブレイク、といった経歴らしい。実力とセンスと人を笑わせたいという気持ちがあれば、そしてそれをやり続けていたら、必ずどこかで見つかって評価される…という、とてもいいストーリーを背後に見ることができて良かった。