こういう39歳になりたいと思った Summer Eye

 

 20歳になったとき、どんな29歳になっていたいかなんて考えたこともなかったが、いま30を目前にして、どんな39歳になっていたいか、完全にビジョンがつかめてしまった。

 

Summer Eye - 三九 MV

 それはなぜかというと、Summer Eyeの「三九」という曲に出会ったからである。いや~、この曲すばらしいですね……! 一度聞き終わったあと、「こんなに心を揺さぶられたのは久しぶりだ😮」と思った。

 冷静に考えると、MVに変な男が複数体出てきてくねくねしており、その状態で「サンキュー、サンキュー」と薄いボーカルで連呼、後ろにはトロピカルでヌタヌタした音楽が流れている……、という曲はきしょくなってしかるべきだと思うのだが、ぜんぜんそうじゃなくて、しみじみとなんかカッコいいな、これになりたいなと思わせてくれるミラクルが起きている。

 

 フランクながらわりと騒々しめのアンサンブルにたいして、ボーカルがちょっと控えめな音量になって乗っていて、歌と曲、じゃなくてひとつの音楽として聞こえるのも良くて、曲のメッセージ、人生に向かい合う手触りみたいなものと非常に合致していると思う。

 歌詞も良くて、「30歳 仕事が軌道に乗った」のところで「お?」*1と思わせておいて、そのあとの「35歳 ぜんぶ終わっちゃった😅」で初見大爆笑してしまいました。フリとタメが最高だし、「ぜんぶ終わっちゃった」のメロディーへのはめ込みかたがすごくいいんですよね。

 

ぜんぶ終わっちゃったところのスクショ

 

Summer Eye

 作者のSummer Eyeさんは本名を「夏目」といい、音楽に加えてコラージュ制作などを行っているらしい。ケータイサイトみたいなレイアウトのホームページもいい感じである。

 「shop」等の活動のための機能に加えて、「diary」のコーナーがあり、日常の微温さを感じることができる文章が並んでいる。

 

 これまでにアルバムも1枚製作されており、これもまた「三九」で高まったムードへの期待そのままで聞けて良かったです。最近は毎日聞いている。今後もしばらくは毎日聞くであろう。

 

 というわけで、今年あるいは将来に39歳を迎えるので困っている人、自分のこうなりたいという姿が見えず困っている人、周囲の人々にありがとうが言えず困っている人などにおすすめの音楽を紹介でした。僕は個人的には非常にこれで困りごとが取れました。

*1:仕事してたんだ、となる。