能力バトルの能力名にした結果かっこよかったと思う文学作品タイトル

 

 

 過去、「スタンド能力にしたい作品名」みたいな話をしていたときは、能力に名前を付けるなんて実際にはやったことがないけど仮定して、みたいな顔をしていたのですが……、

 

目次 アスキィの奇妙な知事選挙 やる夫達のいる日常

 実際は昔、やる夫スレで「スタンド」の設定だけ借りた能力バトル物のオリジナルストーリーを連載していたことがあり*1、めちゃくちゃバトル能力を考えては「これはセンスがいいだろう…ニチャァとなりながら名前も考えていた。

 今回はその中から、個人的にカッコよかったなと思う能力名をいくつか挙げていきたい。ちなみに名前は基本的には文学作品名から取りました。*2

 

能力名にした結果かっこよかったと思う文学作品タイトル1:オン・ザ・ロード

ジャック・ケルアック『オン・ザ・ロード』文庫化! / オリジナル草稿版『スクロール版 オン・ザ・ロード』刊行!|河出書房新社

 1個目は「オン・ザ・ロード」である。ある程度使い手と同調はしているものの、基本的には勝手に街をさまよい歩いて行動する、という性質を持った能力で、「これは本当に作中で持ち主とされている人物の能力なのだろうか?」という含みも持たせる、という味つけもした。

 この能力の内容と、名前、そして元ネタの展開が、かなり「近すぎず、遠すぎず」感があっていいですよね😋。あと複雑な語彙や構文は使わずに、謙抑的に、「ジョジョ」にいそう、って感じの名前にできたのも非常に良かった。

 

能力名にした結果かっこよかったと思う文学作品タイトル2:センチメンタル・エデュケーション

感情教育(上) - 光文社古典新訳文庫

 次は「センチメンタル・エデュケーション」。こちらはけっこうな大ボスのもつ能力名なのですが、それとは裏腹にちょっと柔らかい字面にしたほうが、迫力が増すだろうと考えたうえでの選択である。能力の内容ともマッチしている*3し、あと元ネタ作品の格としてはよほど大物なので、そこで一回ハッタリが効くというのもうれしいポイントである。

 

能力名にした結果かっこよかったと思う文学作品タイトル3:オレンジ・アンド・タール

オレンジ・アンド・タール 藤沢周 | 光文社文庫 | 光文社

 最後が「オレンジ・アンド・タール」。作中では非常に地味で、あんまり目立つ場面もないのですが、ネーミングとしては個人的にはなかなか気に入っている。ちょっとキャラクター的に、あんまり凄みが効くと困るのでそこそこに……、でも雰囲気はあって、「触れた物体に毒物を仕込む」という能力の内容ともいい感じにマッチするように、という条件でなかなかいい作品を見つけることができたのではないでしょうか。当時読んでなかったのでこのために読んだのを覚えている。

 世界的名作ばかりをもじるとそれはそれでなんかダサい*4ので、こういうタイプの作品も入れて差し色にしておく、というおしゃれムーブができるのもいいですよね。

 

 逆に正直良くなかったなと思っているのは「オリエンタル・テイルズ」(オリエンタルという語が、持ち主キャラの性質とあわせて作中で無駄な含みを持ってしまった)、「移動祝祭日(ア・ムーバブル・フィースト)」(ただ名前を使っただけになっちゃった)、「パヴェーラフ・バリエーラフ」(カッコつけて現代を引いてきたけど、邦題の「バリエール越え」を全然超えれてなくて恥ずかしかった)、などですかね。

 

まとめ

 これからはもっと地域の活動や、家庭、仕事上でのスキルアップなどに時間を使っていきたい。

*1:いま思い出すとものすごい作業量だったが、それでも完結まで1年9か月ほどかかった。ただ、やっぱ能力バトルものを考えてえ~というのは子供のころからの夢であり、実際いま読み返してもけっこう面白いなと思える(とくに終盤は)ものにはギリなったので、デジタルタトゥー感もちょっとありつつも、やってよかったなあとも思っている。

*2:ジョジョ」では音楽からとられるのが通例となっているが、当時はあまり音楽知らなかった。

*3:まあこれはちょっと近すぎたかもしれないが。

*4:いま調べてきたのか? という匂いがするため、カルチャーマウント合戦に負けやすくなる。