局面はほぼ互角のまま終盤に突入した。終盤は藤井七冠が永瀬王座の猛攻をしのいで玉を上部に逃げ出して安全を確保。その後、永瀬王座も玉を逃げ出し互いの玉が相手の敵陣に入る「相入玉」模様となったが、藤井七冠が押し切った。
藤井聡太七冠、永瀬拓矢王座を破り1勝1敗に 将棋王座戦第2局 - 日本経済新聞
王座戦が恐ろしいことになっていたので結局サッカーはしっかりは見れなかった。しかしすごいことが起きてましたね王座戦第2局。
リードをつかんで藤井玉を右上隅に追い詰めていくかに見えた永瀬王座でしたが、ひとつのミスを突かれ一気に形勢が逆転、右下側に逃げる逃走ルートを開けてしまい、藤井玉を詰ませることが非常に難しくなってしまう。
一方永瀬の王様はいったんは安全ではあるのだが、攻め手を失っているので基本的にはこの時点でほぼ勝ち目はなく、そろそろ投了だろう…、という雰囲気であった。だいたいそれくらいに僕も仕事が終わったので、投了だけ見届けて、風呂入ったりご飯作たりして日本vsトルコのキックオフを待ちましょうか、という気持ちでいた。
しかしそこから恐ろしいことに……。
勝ち目がないはずの永瀬王座は、投了を選ばず、あくまで指し続けることを選択。割と将棋の世界では、勝ち目がないことを悟ればその時に潔く投了するのがマナーというか、相手をリスペクトする姿勢を示すことだとして褒められたものである、……という理解をしていた。
しかしそれも、7/8冠手に入れた絶対的最強棋士とそれに食い下がる可能性のある唯一の藤井以外のタイトル保持者、というシチュエーションだとやっぱり意味が変わってくるんですね。
とりあえず永瀬玉は安全なので、攻撃を逃れて逃げようとする。将棋ではおたがいの玉がいくつか駒を連れて相手陣に逃げ込むと、ゲームの性質上、お互い相手を詰ませるということがほとんどできなくなり、特殊な点数計算をして判定で勝負を決める、という公式ルールがある。
ただ、どれだけ頑張って永瀬玉が逃げても、結局点数で負けるのはほぼ確実なのだが、実はこの判定勝ち制度を実行するには、勝つ側のプレイヤーが「判定勝ち」を宣言しなければならない。
判定勝ちのためには先述の点数の他に細かい盤上の条件がいくつかあり、しかし、「宣言」時に宣言した側が条件を間違えて、まだ満たしていないのに宣言しちゃうとその場で即負けになっちゃう、というルールがあるのである。永瀬王座はどうやらそれを唯一の勝ち筋と考えて指し続けたのではないか、……という噂が流れていた。
結局藤井七冠はその負け筋すらケアして、一瞬のスキをついて永瀬玉を藤井陣で見事に打ち取るのだが……、そのオチまで含めて異常な、恐ろしい試合でした。
そもそもふたりともとっくの昔に時間を使い切っているので、(1分以内に指さないと負けの)秒読み将棋に入っている。となると、トイレにも行けない(1分いないに吐き出して帰ってこないと負けなので)。
一応、最後らへんに飲み物を多く飲んでいた*1永瀬王座のほうがトイレ勝負では不利という話だったが、どっちにせよこれで誰かが漏らしたら嫌だなと思ってしまった。長い将棋史ではそういうことも過去あったのだろうか*2。現実にはさすがにないとしても、ハチワンダイバーとかにはあるのかな、そういう回。
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そのあとはサッカーも見た。……まあ前半の大部分は将棋とかぶっていてそっちのほうに集中していたし、そのあとも家事とかしながらなのでながら見でしたが、でも2試合連続で4得点は凄いな…。*3
ちらっと見た中でも気になったのは右SBだった毎熊選手。長崎に昔いた毎熊選手ですよね? いつのまに代表に絡む選手に……。プレーも、ビルドアップをサポートする位置取りがイケていて好印象だったし、しかもアシストで数字も残していた。
左はまだあれかもですが、右サイドバック問題はかなり見通しが立ってきた気がしますね。日本代表、右肩上がりだ…。