「Baseball Gregg」というカリフォルニア州ストックトンのポップデュオを、とくに「Calender」というアルバムを最近はよく聞いている。このアルバムは、春夏秋冬が素朴にデザインされた切り絵風の表紙が素敵ですね*1。
中身も良いです。リリカルな主題となるメロディーからはじまって、陰りのある展開、そして元のメロディーを聞かせに戻ってくる構成はとても優しい。アルバムの中でも主役みたいな位置に置かれていて、これが流れてきたときに最高の気分になる。
その次の曲も好きだなあ。これも語りかけてくるところ多いメインのメロディーに、それを引き立てるようなさりげない歌メロ、全体を貫くベッドルームポップのサウンドと、やっているところはだいたいおなじなのだけど、こちらの「Gratitude」はさっきの曲より、「朝起きたときの希望」感があって、ここで動かされる感情が最近経験している感情の中でもかなり上位ぐらいで好きである。
ベッドルームポップを聞いて眠ったあと朝ちょうどきらびやかなこれが流れていたらかなりファンタスティックだろうな。
使っている音楽サービスで確認できるかぎりだと、アルバムはこれまで3枚出しているみたい。ほかのアルバムやEPも聞くのだけどどれもいいですね。こちらの「On A Bus」という曲は(おそらく)代表曲のひとつで、さきほどの2曲よりちょっと活動的。
そしてこの「Pneumatic Girl」というのもおなじく代表曲ではないかな。童謡みたいなメロディーとコーラスが個人的には好きで、単体でもけっこう聞いてしまう曲のひとつである。
ちょっとうってかわってファンクな雰囲気が入ってくるこちらの曲も面白い。本来はベッドルームポップとかドリームポップとかと言われているジャンルの音楽を作るグループで、ジャンル間の相性はファンクとはそんなに良くない気がするのだけど、この曲「Let Me Help You」ではなかなか見かけないきれいな雑種が生まれている。
Baseball Gregg近々の曲からもひとつ。これははじめて聞いた、……少なくとも意識して聞くのははじめてな曲だと思うのだけど、なんか、べつにとても良いですね。個人的にはちゃちなリフが好きすぎる。
というわけでBaseball Greggでした。落ち着いたシチュエーションならどんなときにも聞ける音楽だと思います。興味があったら探して聞いてみてね。
*1:各季節とも「(その季節)サイコー!」って感じじゃなくてちょっとどれも切ない感じがするのが味わい深い。