Voxtrot

 

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VOXTROT

 

 最近ぞっこんのバンドがあるので、もし暇だったらちょっと話につきあってください。Voxtrotという名前の、テキサス州オースティン出身のバンドだ。

 最初のEPを2005年にリリースして、2010年に解散。そのあいだに加えて2枚のEPと1枚のフルアルバムをリリースしている。

 

 まず大好きなのはこちらの「Firecracker」という曲。MVが製作されている2曲のなかのひとつである。きらきらしたサビ前の煽りから、吐き捨てるような若さ溢れる歌詞のサビを、タイトルの「Firecracker」の連打に持っていく、そのあと高揚感を残しながら着地する感じとかがとてもいいです。土臭い肌触りもあるのだけど、それに加えてかなりUKなインディーポップ、……という気がする。

 

To kick the walls
Smash the lights
Rip the shades
Burn it all
Firecracker, firecracker
I will not complain at all

 

 こちらはデビューEPの表題曲「Raised By Wolves」です。この曲もとにかくメロディーがいいと思う。このバンドに限らないのだが、音楽として何か新しいことをやっていたわけではないんだけどとにかく作るメロディーが良かった、というひとたちは意外と歴史の中に埋もれていて、それに偶然行き当たるとすごく良かったって気持ちになる。

 いいメロディーなんて世界になんぼあってもいいですからね*1

 

And how's your queer life?
Yeah, how's your queer life?
Is it killing you?
How's your queer life?
Yeah, how's your queer life?
Is it killing you?

 キャリア後期の曲には落ち着きと洗練が加わっている。「And how's your queer life?」のところの裏で流れるドラムロールなど、小憎いと思います。歌詞もけっこう、シリアスでいいことを言っていそうな雰囲気だ。

 

 

Drilling holes in my head
Ahh you will never go blind
I will always be the outlaw for your love

 さいごにはこちらの、ちょっと変わり種のゴシック風な曲を。良質であんまり有名じゃないインディーポップを聞きたい気分のときは、ぜひVoxtrotをお試しください。

*1:ミルクボーイ。