最近よかったテキストをおすすめ!~「97歳日本人が“70年前、初の海外組サッカー選手”だった? コロンビアにあった『ナゾの金満・海賊リーグ』とは」編~

 

むかしむかし、ここ川崎矢向の地は縄文の森でした。その後は田んぼとなり、そして半導体のテスト工場が建てられました。しかし、2002年には親会社の撤退で工場は閉鎖になります。そこで思い切って、もう一度この地を原点である縄文時代に戻してみることにしたのです。

 縄文の森→田んぼ→半導体のテスト工場、となる時間感覚のおおらかさがまず良い。それに油断していたら「思い切って」からの展開が早すぎるし、おもいきってすることも謎すぎる。

 

 繰り返し読んでいると、川崎を舞台にしたご当地ヒーロードラマで、川崎を縄文の森に戻そうとしている悪の組織のマッドな親玉が所信表明演説をしているところにも聞こえてきた。

 

以前会社の同僚が山梨県民で、ほうとうはうどんを作りそこねてほうとうになったと聞きました。富士吉田はうどんを作ろうとしてうどんを作れたと聞いています。

 最近はヤフコメを読むのが一番楽しい。在りし日の文学青年(僕)はいまこんな感じになってます。

 そんなヤフコメの中でもよくてすぐメモ帳にコピペしたのがこの文章。いま見たら消えてて「え~!」ってなってるけどたしかにこの目で見たんです。この文章があったんです。

 

 つたない感じの文体にきれいなディスが潜んでいるのがかなりいいですよね。天然なのか狙っているのか……。個人的に「僕もこういう感じのことをどんどん言っていきたい」と思った。

 

 Yahoo!ニュースの記事は時間が経つと自然に消えちゃうので、未来で読んでいる人のために、いちおう記事のタイトルだけ控えておきますね。「【7月最新】「山梨県のうどんの名店」人気ランキング! 1位は「彩花」」という記事についたコメントでした。

 

 そして今日の本題がこちら。

 

 この記事とても面白かったです。

 

 コロンビアに移住し現地で結婚した日本人のもとに生まれた、道工薫(どうく・かおる)(コロンビア名:ホセ・カオル・ドク・ベルメハ)さんがサッカー選手となり、「選手たちから“エル・ドラード”(中世の冒険家が南米のどこかにあると信じた幻の黄金郷のこと)と熱烈に歓迎され、その一方で彼らを強奪された世界各国のクラブから“海賊行為以外の何物でもない”と非難された」金満クラブ、その名も「ミジョナリオス」(成金、大富豪たち)と戦ったときのストーリーが、アルフレッド・ディ・ステファノといった名プレイヤーや、勃興するサッカー選手の移籍市場の話とともに語られる。めちゃくちゃ面白くてラテンアメリカ文学かと思った。

 

「紅白戦でCKを蹴ったら、直接ゴールに入った。後にも先にもそんなことはなかったが、このプレーが評価されたらしく、合格した」

 

 ラテンアメリカ文学、読むときは「めちゃめちゃなことが起こってんな~」と思ってそれを楽しみながら読むけど、そっちの人の創造力がすごいというよりはたぶん、実際に社会で起こっていることを参考にして書くと自然とそうなる、みたいなことなんだろうなと思った。