開幕から6試合連続引き分け、でサクッと「開幕から連続引き分け数Jリーグ記録」を作ってから迎えた第7節、……愛してやまないコンサドーレ札幌はサガン鳥栖に5-0大敗を喫した。
仕事があったので序盤は流し見だったのだけど、めちゃくちゃ一方的な試合でした。個人的には鳥栖が、
・前線は札幌最終ラインの前に頑張って立つことを心がけて、クリアなパスコースを消す。
・後ろは5枚で人数を合わせて、下がってボールを引き取る札幌前線陣に絶対についていく。
という守備を完璧にはめたのが大きかったのではないかと思う。なんやかんや札幌最終ラインのボール保持はスムーズなので、何回かボールを出し入れしていたら、Jリーグのチームは誰かの前を開けてくれることが多いのである。
その状態からならプレスは斜めからしか来ないので、余裕を持ってボールが持てるし、前に立たれてないのでクリアなパスコースが3~4つ確保できる。この優位をもとにしたポゼッション能力というのが札幌の強いところのひとつ*1だったが、今回は完全にそこを消されてしまった。
そんな鳥栖の術中にはまって、その時間帯で1失点したのがこの試合の負けの半分。
後半55分ごろには鳥栖の前線が精力的に札幌最終ラインの前に立てなくなってきていたので、ここからいつも通りポゼッションして、「2点、……せめて1点返せるか?」というのが残りの半分の試合になるはずだったが、ふつうにそこから2失点して糸が切れてしまった。
プラン・ハート・テクニックなどなど試合の全局面において札幌を上回って、その上回りを対象につなげた鳥栖をすごいなあ、いいなあと思うしかない。完全に負けていたので、まったくネガティブな気持ちにはならなかった。涼しいくらいである。
鳥栖の守備がつきつけてくる問題点が整理されてきた前半35分~後半頭あたりで、アバウトな位置で前に立ち圧迫してくる相手前線に対して、ボールを持って釣ってみたり、きわどいパスを通したり、相手1stDFの後ろでボールを受けようとしてみたりなど、自分に課されたタスク以上のなにかをして「戦況を変えよう」とトライしていた高嶺選手は非常に印象に残った。
実際、この時間帯覚えている限りではチャンスふたつが、後方で高嶺選手が無理して位置と時間の優位性を作ったところからできたものだったと思う。
同時に、ほかのほとんどの選手が*2こんなうまくいっていないチームのなかで、自分の仕事だけに専念してなにもそれ以上のことをしようとしていなかったのが残念だった。……とくに在籍年数の多い選手。
ミシャ監督ももう5年目である。個人的にはミシャ監督が水準を下回る仕事をしているとは思わないが、もう5年目なんですよね。
血が古くなったところから*3腐敗と崩壊が始まる、今年がその1年目……、みたいな展開は、見たくないな。