という試合を見ていたのだが、結果は3-2の逆転負けで、とても涙が出た。そのあと、涙で濡れた瞳でちょっとまえにあったコッパ・イタリアのインテルvsローマの試合を見た。
タイトルの試合についてブログを書くというのは酷な話なので、今回はインテルvsローマを見て感じたことを報告していきたい。
モウリーニョ監督*1のローマは、攻撃のときのチームとしての機能性が不十分で、攻守において前線とバックスが分断されているように見えた。一方でインテルはとくに前後方向にできたギャップをうまくいかせる強力なセンターラインを使ってボールを前進させることができていた。「スコア以上に差のある試合」という印象である。
個人的に印象に残ったのは、インテル7番のアレクシス・サンチェス選手。マンチェスター・ユナイテッド時代は「給料が高いのに活躍しない選手」の代名詞としてネタ*2にされていたことしか知らなかったが、プレーを見るとめちゃくちゃすごかった。
中央でボールを収めてターンしてスペースをドライブ、そのままキーパスまで出せる。
この試合ではスーパーミドルまで決めていましたね。
あともうひとり印象に残ったのがバレッラ選手。さっきのがスーパーミドルだとするのならこの選手はウルトラミドルを決め……る寸前までいっていた。まあでもこれはゴールキーパーのルイ・パトリシオ選手も素晴らしかった。
ローマ側で気になったのはザニオーロ選手。ぱっと見は体格があってシュート感覚があって動き出しも良くてボールも収められる、めちゃくちゃいいフォワードのように見えるのだが、プレーが消極的な意味でセルフィッシュというか、「俺がこういう動きをすれば周囲の仲間たちが楽になるぜ」みたいな気の利いたプレーをほとんどしないのがもったいないなあというような……。
ローマの財宝といわれているようだが、いまのところはまだやんちゃな財宝という感じである。
あとは北川実況員の実況解説も良かったですね。DAZN欧州サッカーの実況・解説員たちはどれも一芸を持つ少数精鋭……まあもうすこし層が厚くてもいいと思うけど、そのなかでも、選手の唇の動きからイタリア語でなにを言っていたのか解読して教えてくれたり、怪我をした選手が出たら現地記者にWhatsappして重さはどれくらいか教えてもらったり、リック・カルスドルプが危険なパスミスをすると「彼にはこれ以上は望めないな」とぼそっと言ったり*3と、すべてが面白かった。