踊る木管五重奏がエレガントでかっこいい Carion Wind Quintet

 

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Paul Hindemith: Kleine Kammermusik op. 24 No. 2 - I mvt. - YouTube

 うーん、ひょっとしてタイトルでぜんぶ言ってしまった? ……このデンマークの5人組アンサンブルが、(詳しくないのでたぶんだけど)ちょっと変わった木管五重奏をしていてとてもエレガントでかっこよかったですってことを言いたい。

 

 このページの動画を1個だけ再生してみようと思っているのであれば、こちらをお願いします。ショスタコーヴィチの「ワルツ第2番」という曲を、無人のホールで5人が演奏するのだけど、曲の展開や表情に合わせてステージ上を動きながらやる感じがしみじみと良いんですよ。

 ……カメラの動きや奏者の表情、わずかな体の動きまで含めて、ひとつの作品のように思える。「踊る」っていうと言いすぎかもしれないけれど、バンドがミュージックビデオでかっこよくパフォーマンスするような感じ! 聴くだけでなく、見ていても晴れ晴れしい気持ちになるクラシック音楽である。

 

 でもよく考えると、クラシックの合奏でこのアプローチができるのって、そんなになくて、木管五重奏が例外的なひとつなのかもしれない。チェロやピアノがあるとそもそも動けないし、金管だとさきにマーチングっていうのがあるのでそこに引っ張られてしまいなかなかこうはならないというか。

 

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 この曲はさっきのショスタコ*1のとくらべるとポップではないので、見どころを先取りしてみたい。3分を過ぎてしばらくするとこんなかんじの可愛らしいパフォーマンスがありますよ。

 

 室内だけではなく外にも行く。こちらの森映像は、そういう中欧バロックロックバンドが作ってそうなミュージックビデオみたいな仕上がりである。

 決して音源がたくさんYouTube上にあるわけではないが、これのようなクラシックではわりと(たぶん)メジャーなレパートリーの曲から、

 

 リゲティという現代音楽家の、「6つのバガテル」という、たぶんそんなに有名じゃない曲もある。

 

 アクセシビリティを重視して、短い曲や、長い原曲の一部を動画にしていることが多いみたいだけど、国のヒーロー、カール・ニールセン木管五重奏はしっかりとフルで届けている。

 

SUSURUの公式キャッチフレーズ

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Carion Wind Quintetさ~ん、木管五重奏界の東京事変や~。

 

*1:ショスタコーヴィチがこう略されているのをよく見かけるけど、ちょっとへんな語呂だと感じる。「タコ」ってところが特に。「ショス」もたいがいだけど。ショスタコーヴィチ全体だとかなりかっこよく、スタイリッシュさを損なわない程度にユニークな響きなのにどうしてなのだろう。