LINEの返信が面倒くさくなって、「べつにまあ返すのはいいけど、これ以上いまあなたと話題を広げたくないですよ」ということをやんわりと伝えたいときはないですか? ……僕はそういう薄情なことを思ったことはなく、つねに相手優先で、そのうえで生じるすべての会話を楽しんでいるタイプだが、あくまでその会話の楽しみの一環として、2文字で終わるLINEの返信をすることがまあまあある。
昔は一人前に「りょ」とか「あざ」とか使っていたが、若くなくなると同時に使わなくなった。最近使いがちなLINEの返信2文字をいくつか紹介したい。
ウス!
びっくりマークが入っちゃっているが、発音する部分は2文字なので2文字と数えていく。武道の練習が終わったあとの「ウス!」というやつをイメージしていて、武道に限らず、話題がひと段落したときにはいつでも使える汎用性のある言葉である。
かなり話が終わった感が出るのにもかかわらず、後味がすっきりしているので、もっと話したかったつもりの相手にも不快感を与えない、とてもよい幕切れの言葉である。
バモ!
ポルトガルで「Vamos!」と書く、「がんばれ!」という意味の言葉であり、サッカーを観ていると横断幕とか応援歌とかでそれなりに聞く言葉であり、グーグルで検索するといま説明したようなことがすぐ書かれている。
ただ、それを知らずとも、何かしらファイトが伝わるいい言葉なのではないでしょうか。「今から向かうわ」とか「日程調整します」とか「起きれないかも」といった、カジュアルだけど受け手からするとやや面倒なLINEに対して、あくまでこちら側はポジティブであるというスタンスを崩さず、かといって重さを感じさせずに応援することのできる、とても使い勝手のいい言葉だと思っている。
あら
これもいい言葉だ。相手からちょっといやなことを言われたときに、「べつに気にしてないけど、『全然いいよ!』『何してんだよ笑』とか言うくらいどうでもいいわけではないよ」ということをやんわり伝えるのに非常に適している。
たしなめの言葉であるにもかかわらず、だれの責任を問うこともしない。言い訳を聞く流れになることもない。
使うときには、できるだけ上品に聞こえるように、ほんとうに「あら」とちょっと言われたことにシンプルに驚いちゃった、みたいな感じで書くとこちらの品格も落ちないので良い。……とはいえLINEなので声色とかではなく、魂そのものの態度が重要である。魂の態度が上品であれば、それがトーク画面を通して、伝わるはずなのだ。
以上、よく使う2文字の返信を見てきた。「宇宙よりも遠い場所」10話で示されたように、文字数はすくなければすくないほど、すくなくていいほど気持ちは通じ合うものなのだ。
それ以外にも私はこういう返信を使うよ!って人がいたらぜひ教えてください。ウス!