FC琉球が強い

 

 もちろん、地元のサッカークラブなので、応援しているわけではないけれども、FC琉球のことはちょっと気になっていた。

 それに、2021年に入ってからは「深刻な沖縄そばロス - タイドプールにとり残されて」で書いたような出来事もあり、あとシンプルに成績がいい(11試合を終えた時点で9勝1分1敗、失点数はリーグ最少の7点)ということもあり、……あ、それとそのおかげか各種メディアに取り上げられていて、最近サッカーダイジェストボランチ特集みたいなのでFC琉球の上里選手のしっかりした分量のインタビュー記事があって、それをうれしく読んだ、ということも重なって、FC琉球の試合をひさしぶりに観てみようか!と思ったのだった。

 

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 そしたら、FC琉球、めちゃくちゃいいチームでたまげた。「ボールを持っていない選手はポジションを取り直す」「ボールを受けたら相手の守備の方向を変えるようにパス」「相手がプレスにこなかったら運ぶ」「プレスに来ても外せそうなら外す」「無理に前に進んでボールロストしない」「……それをくりかえして誰かが十分な時間とスペースを持った状態で前を向けたら、チーム全体で意思統一してテンポアップ」といった、ポゼッションサッカーの基本的動きを全員が高いレベルでこなしていた。

 他サポとしては、……正直、こんなサッカーができているのがうらやましい。

 

 相模原は5-3-2の形で待ち受けるディフェンス。けれど、2日前の名古屋vs川崎を見ていても思ったことだけど、このレベルでボールを回して相手の守備ブロックにすきまを作れるチームが相手だと、待ち受けるディフェンスはかなり厳しい。

 深い位置でボールを奪って、相手SBが進出して開けたスペースを2トップに攻略してもらう、というのが相模原の狙いだったと思うけど、琉球はボール保持が巧みで、失いかたもコントロールされていたため、ほぼノーチャンスだった。

 

 後半は琉球の選手にも疲れや判断ミスが増え、また相模原が中盤を増やしつつスペースではなく人をケアするような守りかたになったため、面白いようなボール保持はできなくなっていたけれど、うまく試合を寝かせ、ついでに追加点も取って完勝することに成功していた。

 

 とくに5点目の、交代選手たちがちょっとずつ貢献を出し合って決めたゴールとかエモかったね。

 

 個人的に気になったのは左SBの沼田選手。キャリアが長い選手で、何回か見たこともあったはずだけど、ビルドアップに関わる現代的なサイドバックとしてふるまえる貴重なプレイヤーですね。なかなか代わりはいないのではないか。