新世界より

 

 ドヴォルザークの≪交響曲第九番新世界より」≫を聴いていた。「新世界より」というかっこいいキャッチフレーズがついていたり、第二楽章のメロディーが家に帰るときの曲になっていたり*1するので、知名度はかなりある交響曲なのではないでしょうか。

 そしてこの曲のすごいところは、知名度がとてもあるにもかかわらず聞いてみるとすべてがとても良くて、「聞いてよかったな…」という気分になれるところです。

 

 ドヴォルザークの曲のほとんどに言えることなのだけど、まずたんにメロディーがとても良いので、メロディーが好きなひとはぜひ聞いてみてほしい。とりあえず今日は、第一、第三、第四楽章のメインメロディーを紹介しますね。

 

 第一楽章*2のメインメロディーに直通するリンクがこちら。けっこう、このまえの部分ではティンパニ*3が叩かれたりと序部分を盛り上げるのだけど、曲の本編のスタートとなる第一楽章のメインメロディーの登場部分は、ちょっと抑えめに来ていて、それが個人的な性癖をくすぐる。

 映像には映っていないので確信はないのだけど、おそらく最初に登場する*4メインメロディーを引き受けている楽器はホルン。それからクラリネット、弦楽、オーケストラ全体と綺麗なメロディーを引き継いでいくのが聞きどころだ。

 

 第三楽章のメインメロディーがこちら。こいつまじでほどほどの緊張感とカンストする優雅さがあってかっこいいんですよね。

 メインメロディーのあとはちょっと牧歌的なパートになり、その牧歌パートは終盤にももう一度繰り返されるのだけど、このパートとメインのメロの絡み合いもすきです~。

 

 曲全体として言えることなのだけど、「新世界より」ってなんとなくエモい感じの雰囲気を出しているけれど、実際の曲としてはそんな傾きはなく、正当に良いメロディーが続く、どちらかというとかっこいい曲だという感じがする。

 

 そしてクライマックスとなる第四楽章のメインメロディーがこちら。ここでは序奏部分をカットしていないので、メインメロディーそのものは34分21秒から始まるものがそれなのだけど、どうでしょう。ばちばちにかっこよくて、実際どこかで聞いたことがあるのではないでしょうか。

 

 この第四楽章は終わりらへんの、他の楽章のメロディが重なって、若干不安定になりながらも強引に引きずっていくみたいに終わるところとかとてもかっこいいので、興味を持ったら全部の楽章通してまるまる聞いてみてもよいと思う。

*1:なっているらしく、それは知識として知っているのだけど、いまだにピンと来ていない。その家に帰るときの曲はたぶん沖縄では流れていなかったのではないか。

*2:クラシックの長い曲は通常、楽章という部分部分に分かれていて、基本的に交響曲は4つの楽章から構成される。

*3:オーケストラでよく使われる太鼓的な楽器。微妙に音階がある。

*4:ネタバレ的に序の部分に弦楽によるメインメロディーはあるのだけど、それを除けば。