QuizKnockのこちらの動画に出てくる「室内サイクルサッカー」というワードにとても興味を持ったので、検索した。そしたらめちゃくちゃ見てて面白いスポーツだったのでちょっと紹介します。
こちらはRSV Tannというドイツの(おそらく)自転車スポーツクラブチームによる、サイクルサッカーのプロモーション動画である。サイクルサッカーというのは日本独自の用語のようで、英語ではCycleBall、ドイツ語ではRadballというらしい。中央ヨーロッパで盛んらしく、ドイツ語で検索するとたくさん動画が見つかる。
まず見てびっくりしたのは、シュートのボールスピード。自転車でサッカーというのは僕は小学校のころけっこうやったことがあって、やるたびに死ぬほどケガをしていたのだけど、そのときの感覚からしてこのくらいのスピード感だろう、と思っていた想像の7倍くらいの威力がある。
前輪をハンドルで動かしつつ体重を乗せる……、みたいな感じで蹴っている*1ように見えるのだけど、それでこんな迫力あるシュートが打てるのすごいですね。
そしてこちらが実際の試合のダイジェスト動画である。タイトルから察するに、今年行われたワールドカップの決勝戦なのでしょう。決勝戦らしく、ハイレベルで熱い戦いが繰り広げられている。そんなに長い動画ではないので、もし興味があればぜんぶ見てほしいが、とりあえずここでは、そのなかでもとくによかった場面をいくつか紹介したい。
こちらが、サッカーでいうところのフリーキックに当たる場面。この距離でゴールを守る選手をすり抜けるあの速さのあのコースのボールを蹴るのめちゃくちゃすごくないですか。
こちらは手前の白いユニフォームの選手が無人のゴールへと放ったロングシュートを頭でナイスセーブしたプレー。
サイクルサッカーはひとチーム二人体制で、専任のゴールキーパーは(おそらく)いない。そのかわり(推測ばかりで申し訳ないが、おそらく)ゴールの近くにいるときだけは手を使ってゴールを守ることができる。パートタイムのゴールキーパーはいるっぽいのである。
そういう感じなので、攻めている側はゴールのまえにだれもいない場面がけっこうある。そんなときに攻守の入れ替えがあると、上記の場面のような素早いシュートがあり、たいていの場合は外れるか決まるかするのだけど、ヘディングで防ぐのはなかなか見たことがない。かっこいいレアなプレーでした。
ほかにも、後輪を使ってヒールパスしたり、シュートをキャッチした後そのまま無人のゴールへパントキックをトライしたり、相手自転車の前輪と後輪のあいだを通す股抜きパスを決めたり、ガチャっと自転車同士が組みあうフィジカルコンタクトがあったりと、サイクルサッカー、ほんとうに見どころが多い。
ケガしそうなのでやってみたいとは思わないが、見るぶんにはとても良いスポーツですね、と思いました。
*1:自転車の前輪でボールを叩いて飛ばしたり、つついて動かすことを表す言葉が日本語にはまだないので、蹴るという言葉を借用することにします。