君はコマンダンテを知っているか?

 

 コマンダンテというお笑いコンビにはまっている。関西出身で東京に進出してきて、最近はすごいペースでチャンネルに動画をあげている。

 

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 向かって左にいるのが安田さん、右にいるのが石井さん。おたがいのことは石井君、安田君と呼びあって、いつもおそろいのスーツでステージに立っている。漫才の構造をハックするような「喧嘩の仲裁」という名作のほかにも、重いボケを繰り出していく、というよりは雰囲気とキャラクターをしっかり作ってその世界観全体で勝負するような漫才を数多くチャンネルにあげている。

 

 いちおう、ボケは安田、ツッコミは石井ということになっているが、漫才の形式はボケとツッコミが固定されているような感じではなく、ふたりとも流動的にそれぞれの役目をこなす。ボケとツッコミが入れ替わるというよりは、きっちり区別してないというような感じ。前に、博多花丸大吉(のうちどちらか)が「ツッコミは乱暴で好きじゃない。ツッコミのない漫才というのが理想」というような内容の話をしていたのをテレビで見たことがあって、その同じ理想の頂へまた違ったルートでアタックしているのがこのコンビなのではないか、とも思う。

 

 なんとなく硬派な雰囲気を出しているが、ふたりとも、あざといキャラを演じるのを厭わないところがあって、そういうある意味でかっこつけないところが(別の意味ではかっこつけてるんだけど)個人的にはかなり好き。

 あざといといえばあざといので賛否は分かれるかもしれない。

 

 トークライブの様子もチャンネルで配信している。動画の形式も考えられていて、選んで聞く用の細切れの動画と、流し聞きする用の音声のみ長尺動画が両方とも配信されている。非常にユーザーフレンドリーだ。

 

 トークライブの見どころは、安心できる雰囲気の良さ。笑いどころがなくても緊張せずに聞いていられる間の良さ、空気感。とくに安田さんがギアを上げだしたときに石井さんがめっちゃ笑うのが本当に心地が良い。心底相方を面白いと思っているんだと思う。ふつうに漫才をライブやってるときでも安田さんがアドリブ入れたらふつうに石井さん笑ってるしね。

 

 

 コマンダンテトーク動画史上最高傑作がこちらの動画。自分で買って長さが合わなかった突っ張り棒をホームセンターに返品しにいった石井さんが、「つぎからは濡れないようにしてくださいね」と言われて、やりきれない怒りを抱えるというお話なんだけど、その微妙に同調できない怒りに対して相方の安田さんが対応に困っている感じが本当に良い。