お家で自分にお通しを出す

 

 みなさんは家で飲むとき、自分にお通しを出しますか? ……お通しと言えば、居酒屋などに行ったら最初の飲み物の前後ぐらいに、頼んでもいないのに勝手に出てくるちょっとした料理のこと。

 若者のころはレシートを見て「え、飲み放題2時間2500円ポッキリって聞いてたのになんか加算されてる…?」となって萎える対象だったりもしたが、年齢が上がって席料を確保したい居酒屋の事情も分かるようになり、また必ず出すものだからこそのひと工夫が凝らされているようなお通しを出すお店に行く機会も増えた結果、個人的にはどちらかというと「好き」なもの、お店に食べに行くときの「楽しみ」となっている。

 

 そして最近はそれをさらに発展させ、自分一人で家で酒を飲むときに、自分で自分のために自分へお通しを出す、ということにハマっているのである。

 

 まあ「お通し」といってももちろん席料をとるわけではない*1し、「お通し」としてすぐ出せるような料理を大量にストックしておくわけでもなくいちいち作ったり盛ったりするので、まあ気分だけの問題です。

 家のみのアテの最初の1品を、気持ちすくなめに、小さな皿に入れて、「これは『お通し』だ」という気分になって自分で楽しむというだけのことである。

 

 作ってももちろんいいのですが、こんなふうに市販のものをてきとうに小皿に盛るだけでもOK。これだとバーみたいな感じになりますね。

 コツとしてはなるべく小さい皿に盛ることだと思う。

 

 たとえば今回のこれは、冷蔵庫に余っていた豚肉と冷凍ホウレンソウを卵でとじたもので、ふつうにこの直前の夕食のメインディッシュだったのだが、フライパンに余っていたものをこのようなちいさな器に盛ることで、お通し感が高まっているのがわかる。フライパンのものをふつうにそれなりの皿に盛ることでは得られない、趣というものがあるのである。

 

 あと、かつおぶしをまぶすとか、今回みたいに大根をおろすとか、ひと手間かけるのもお通しっぽくなってアゲていくこつですね。

 

 手間を省きたいときはポテチを盛るだけでもOK。スキレット風(プラスチック製の100均製品なので火にかけることはできない)のお皿に盛るだけでもなかなか贅沢な感じがしていいでしょう。

 

 ほかにも、画像をさかのぼってみるとこのようなお通し風家のみおつまみを自分に出していた。みなさんも、もし自分にお通し風おつまみを出しているという人がいればこっそり教えてくださいね。

*1:自分で自分から席料をとっても、帳簿上は何も起きない。