I'm The President - KNOWER ほか

 

日本海 純米原酒 超辛口

環日本海 純米原酒 超辛口 720ml | 日本海酒造オンラインストア

 というインパクト抜群のお酒を飲んでいた。「環日本海」というスケールの大きな名前、力強くシンプルなラベルの筆文字、「超辛口」の「超」、そして血たぎるような真っ赤な瓶がどれも素敵ですね。

 

 味は原酒っぽいガツンとしたアルコールの口当たりが特徴だけど、そのあとは案外すっきりとして、水と言ってもいいような雑味のないお酒になる。このバランス感覚は初めて飲んだので飲んだときはびっくりした。そしておいしいですね。酒飲み向けですが、ドライなお酒が好きな人だったら好きそうです。

 

 合いそうなおつまみは酒盗とかたこわさとか、少量で味の濃いもの。……いやむしろあてとかなしに、空腹のまま一日中この酒だけ飲み続ける*1のが一番合うような気がする。

 

詩学

詩学 - 光文社古典新訳文庫

 光文社古典新訳文庫の『詩学』を読みました。「ストーリーの創作論」という副題をつけていて、創作や創作物についての議論に興味がある人に向けた入り口を開いている。

 ストーリーでは「逆転」や「再認」(知られざる出来事が暴かれる、みたいな)が大事ですよとか、「キャラクター描写」はストーリーにとってどの程度重要かとか、そういうことを論じていて、普段現代人が見てるフィクションに引き付けても考えられる部分がたしかにあるので、そういうモチベで読んでも面白いなあと思った。

 クリエイティブ・ライティングのコースとかではこれをみんなで読んで、アリストテレスの言うことはもっともだ、とかアリストテレスの言うことはもっともだがこの部分に関してはあえて逆をやって成功したケースが最近の映画であるよね、例えば…、みたいな議論をしたりしているのでしょうか。

 

 しかし『詩学』の訳があるのは本の半分だけで、残り半分は訳者による解説。けっこう哲学プロパー向けの言及がある。

 『詩学』をプラトンの「詩人追放論」に対する反論と位置づける議論の紹介、「カタルシス節」の意味をアリストテレスの他の著作や周辺テキストとつき合わせることで確定しようとする試み、失われた『詩学』第二巻は存在するかどうか?の文献学研究、中世から現代にかけての『詩学』受容や批判のあらまし、……とけっこう豪華である。こちらもとても面白かった。

 

I'm The President - KNOWER

I'm The President - KNOWER

 最近なにげなく流して以来すごく気に入っている、この曲とMVの話。ファンキーなイントロから、すっごく薄いボーカルが入ってくるところがキュートでいいですね。曲全体としてもビートを軸にまとまっていて何度でも聞けるし何度でも楽しいところを見つけられる。突然入るジャズっぽいピアノソロも素敵です。

 

 あと、MVもユーモアセンスがあってよい。狭い屋内にぎちぎちと詰まっているミュージシャンたちと、彼らをくすぐる視覚効果。

 

 ほかの曲も同じメソッドで映像が作られているので、完全に味を占めている可能性がある。

 

*1:体には悪いので、人生がお先真っ暗になってからにしましょう。