mijikai kawaii hyperpop! Zeph

 

i make music 👍🏻

 3語と1絵文字だけチャンネル説明に書かれた*1、「Zeph」というアーティストを最近よく聞いている。

 


 どの曲も1分程度で終わるのでぜひ聞いてみてください。

 

 どこか「こういうポップミュージック聞いたことあるな。その曲のいちばんいい部分だよね」という感じがする、商業的なものを含めたさまざまな理由で繰り返しだったり展開を入れてある程度の長さになってる世の中の音楽たちの、……ビールで例えると最初のひと口だけ飲んで捨てている感じの小品。

 

 どの曲もこれで完結してるんだけど、聞いているほうは聞き終わったときに「もう終わり!」って思っちゃう。……んだけどそれが完全にクリエイションの思うつぼなのでしょう。

 余分なことはせずに(デジタル時代には時間はいくらあっても足りない)、いいところだけ詰め合わせた音楽を……! というコンセプトの、つき詰まっていて哲学的な感じさえする、まさにな「ハイパーポップ」を楽しめますよ。

 

zeph - YouTube

 ビジュアルはおおかた、違法視聴っぽい画質の悪さと悪趣味な字幕で特徴づけられた、日本のアニメで統一されている。

 

 それがもはやかっこいいんだよな……。そしてハイパーポップだ…。曲以前にこのMVで懐かしさ・エモさを否応なく感じてしまう世代・文化圏はすくなくとも海外には確実にあって、その人らにとってはかなりの贈り物だろうな。

 

 これは突然Lo-fi HipHopでワロタ。でも文脈的には近いところにあるのでしょう。

 

 でも、ちょっと思ったのがこの「Zeph」という人、本国ではもう有名人になりかけている、……というか完全にインフルエンサー/ミュージシャンとして有名人らしくて、実際spotifyではけっこう再生数が回っている。……し、この短尺音楽の強みを生かせるTikTokとかではもっと大きな存在感があるのかもしれない。

 でもさすがに、社会的に責任のあるセレブの一員になっちゃったら、著作権完全無視のこのへんの動画は消えてしまうのかな。

 

 非常に惜しい、ここにしか絶対にない良さがあるので、消えては欲しくないのですが……。数年後、……もはや数か月後にこの回を読み返すのが怖いな。全部灰色の動画になって何も残っていないかもしれない。

 

 一応フルサイズのポップミュージック、とふつうのミュージックビデオもリリースしている。……見てみて、悪くはないんだけど、でも、ふだんの「海賊版アニメ映像+短尺ハイパーポップ音楽」の活動でしているような裏をかいたような良さ・クオリティが感じられるかというと違うと思うんだよな。

 

 みなさんも、見れるうちに「Zeph」を見て、聞いて、感性に刻みつけておきましょうね。

*1:死ぬほどかっこいい。