床に物を置くタイプの人間からは、世界はこのように見えている!

 

 人間には2種類いる。床に物を置くタイプの人間と置かないタイプの人間である。

 もうすこし詳しく説明すると、世のなかには、床を物を正式に保管する場所として認めており、床に物を置いたところで「収納した!」と思うような人たちと、そうではなく、床は物の保管場所としてはインフォーマルで不十分であり、多くとも正式な別の場所に置くまでの一瞬のあいだしか物を床に置かないような人たち、2種類が存在するわけである。

 

 もちろん、程度問題もあり、「置く」と「置かない」の中間のどこかにいるひとも多いと思うのだけど、わかりやすく整理すれば、この2タイプになるのだ。

 

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 僕は先祖代々、家族ひとり残らず前者であるような家系に生まれ、無事そのように育った。いまはいらない物でも、「いつか使うかも…!🤭」と思ってとりあえず取っておくことが多かった。「捨てる神あれば拾う神あり」という言葉を正しいと感じていて、「捨てるんなら俺がもらうけど🤭」と、いつ使うのかよくわからない品物をひそかにため込んでいた。壊れたものも、「直せば使えるな…🤭」と思って床に置いておき、結局直さずにそのまま置いたままにすることもしばしばだった。

 

 ひとり暮らしを始めてからは傾向は加速し、一番ひどかったときは、部屋のなかに「壁ジャンプ」をしないと到達できない場所があったほどだった。

 

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 そこにはサブのリュックがあったので、月に2回くらいは攻略する必要があった。もはや部屋というより「面」といったほうが良いような状況だったかもしれない。

 

 床であればどこにでも置く、というわけではない。引っ越してきたばっかりの、まっさらな床には、僕らのような人間でもいがいとなにも置く気はしないものだ。

 ……ただ、一か所例外があって、角! 隅っこはね、なんか、物を置いてもいい雰囲気があるというか、収納スペースのようにどうしても見えてしまうというか、むしろ、置かないと無防備でかわいそうなような気がする。逆にオセロでは角って早く置いた方がいい場所ですしね。

 

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 2週間目くらいに空になった瓶とかを置いてみる。すると、その周囲がまた、べつの、ものを置けそうなスペースに見えてくる。物を置いちゃうと、その隣には物を置けるようになるんですね。ボードゲームのルールみたいだけど、実際そういうふうにして、床の収納化は進んでいき、最終的にはよく通るルート以外は物を置く場所になる。

 

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 階段もいいですよね。床に物を置くと、とるときにちょっと腰に負担がかかるというデメリットがあるのだけど*1、階段なら適度な段差があるので本当に物がとりやすい。収納として非常に優れていると思う。

 

 あと好きなのは玄関側の床とかですかね。あそこは買い物したものを使うまで保管する場所として非常によくて、詰め替え用の洗剤とか替えの歯ブラシ、ティッシュやトイレットペーパーのストックなどを置くのに適している。窓の桟もいいですよね。目薬とか体温計とか、はさみとか、いったん使わないハンガーとか、そういう必要な時に無いと困る便利グッズを置くのにちょうどいい。

 ほかにも、床に置いた物のさらにその上に積むとか、……、ほかにも、机の天板の下とか、クローゼットの棒の下とかのように、なにか空中に差し渡されている物の下、とか、ほかにも、……。このテーマについては、語りたいことはたくさんあります。

 

 床に物を置く、について語っていると興奮してしまいました。みなさんも、床に物をどんどんおいていきましょうね!

*1:よく使うものは机とか棚とかにちゃんと置くので、逆説的に床には使わない物ばかりが置かれることとなり、ずっとそのまま放置される。