It Looks Sad.(But Sounds Great.)

 

 「日本大好きっぽい海外のアーティストの作品」が性癖*1で、見つけたらとりあえず堪能してしまう。今日もかなり良いのを市場で仕入れることができたのでふるまおうと思う。

 

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 ジャケットがかなり良い。「花とゆめコミックスのちょっと硬派目のスポーツマンガ」のようなモノクロの絵に、しかも大胆にもキャラの顔の上に薄いピンクで「カイジュー」と置いている。これはちょっとときめいてしまう。日本人が作るとどうやっても「カイジュー」にはならない。良く知らない外国語を取り入れて作品をつくることの素晴らしさというのはこういうところに出てくる。

 キャラに使われている白とジャケット自体の背景の白のコントラストもいい感じですね。

 

 「It Looks Sad.」というのがバンドの名前。ピリオドがついているのがとてもよく、これによってサブカル感がかなり強まっている。

 

 音色とか音空間を強く感じさせるようなサウンドで、曲の盛り上げかたとかボーカルの感じはジャンルで言うと「エモ」だと思う。正直好きなジャンルだ。僕の嗅覚、というよりは、やっぱり謎に日本感を取り入れている海外のアーティストはそもそも全体的に物がいい。今回も満足のいく良い仕入れができた。

 

 アメリカ合衆国サウスカロライナ州のシャーロットというところ出身のバンドで、Wikipediaにはメンバー:4名となっているが、いろいろなところの情報を総合すると、いまは二人体制で、ライブのときにはひとりサポートを入れて3名でやっているらしい。

 2018年にはスタジオアルバムを1枚リリースしている。そのアルバム「Sky Lake」も非常によいアルバムだった。EPのときよりも残響音のつよい音作りになっていて、ときたまはっと立ち止まってしまうようなものすごいきれいな音色が聞こえてくる。まさにジャケットが表わしているような音楽でした。

 

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 ちなみにこちらのアルバムのジャケットにも日本要素が隠れている。探してみて楽しむのもよいと思う。

 

*1:たとえば過去にはこのような記事で紹介した。