自分の大喜利に点数をつける 5

 

 アイディア自体は悪くないと思うが、果たして伝わったかどうか……。伝わりましたか? つまりこの女性の構えている手の祈りの形に注目して作ったボケなのです。そのなかにさっき捕まえたばっかりのカナブンがいて、女性にとってはカナブンのほうがHより大事だし、男性のほうもそのような女性の気持ちをリスペクトしているので、やんわりHはせずに済むという、そういうつもりの、ボケだったのですが……。

 ほんわかした空気が伝わればよかったのだけど、この回答では十全に伝わったとは思えないので60点とする。しかし当時はいろいろ試行錯誤して、けどこれ以上に良い答えかたも思いつかなかった。決して投げやりではなく、健闘はしたと言えるのではないか。健闘ポイント1ポイントを足して、61点ということにしたい。

 

 これはけっこうな好評をいただいた。とくにオタクの界隈から。リツイートされた先を見に行ったら「上司の顔が赤いってことは……?ドキドキ」みたいなコメントがついていた。

 それを狙っていなかったわけではないのだが、やはり、笑いとしての出力とはちょっと違った部分で稼いだいいねも多かったと思われる。その点を加味して多少点数を引きたいが、でもお題からの発想のしかたなどは良い。75点にしましょう。

 

 ドラえもんが優しい言葉をかけてくれると思いきや(とはいえもともとのお題でもドラえもんはそんなに優しい顔をしているわけでもないので、ひょっとしたら原作でもけっこう厳しめのことを言ったのかもしれない)、冷酷に「立ち去れ」という意味の道具を渡す、しかもそのセリフがドラえもんでよく使われるセリフである、という、理詰めで構築されたボケのように見える。

 これは「どこでもドア」とどっちがいいのかけっこう長いあいだ迷った。語感としては「どこでもドア」のどこにでも行ってしまえ感のほうが面白いのだけど、「どこでもドア」は場所を指定してどこでも行けてしまう道具のため、のび太の行く末を待ち受ける悲劇の感覚はやや薄れる。逆に「タケコプター」の場合は、家を失ってあてもなく飛び回るのび太の映像を想起することができ、息の長い笑いをもたらせるのではないかと思う。

 一応点数をつけておくと、88点。しかしこのボケに関しては点数よりも、どちらの道具を選ぶのがいい選択だったのか、その答えのほうに興味がある。