『バーベキューの歴史』

 

 どうしても必要なのは火と肉とそのふたつのあいだの適当な距離だけ。それ以外はすべてただの添え物なのだ。

 

バーベキューの歴史 (「食」の図書館)

バーベキューの歴史 (「食」の図書館)

  • 作者: ジョナサンドイッチュ,ミーガン・J.イライアス,Jonathan Deutsch,Megan J. Elias,伊藤はるみ
  • 出版社/メーカー: 原書房
  • 発売日: 2018/06/20
  • メディア: 単行本
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 最近なんどかバーベキューをやって、やっぱりとても楽しかったんだと思う。気づいたらこんな本を読んでいた。原書房という出版社からでている「食」の図書館というシリーズの一冊であるらしい。

 

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「食」の図書館・お菓子の図書館のご案内 - 原書房

 

 バーベキューの定義や歴史、世界各地でそれぞれの文化を反映したいろいろな形をしているバーベキューの紹介など、気軽な内容が軽い文体で書かれていて面白く読めた。本好きになっていくと、逆に、こういう毒にも薬にもならない本は読まなくなっちゃうんだけど、たまにはこういうのもいいですよね。読むことの本来の楽しさを思い出すことができる。

 

 本書では必須の三要素をあげてバーベキューを以下のように定義している。「ゆっくり熱を通すこと」「煙で燻しながら焼くこと」「直火ではなく、空気の熱をつかって火を通すこと」。

 

 たしかに、インターネットでバーベキューと検索するとその3要素を満たした調理の映像がたくさん見つかる。……でも、僕がいままでやってきたバーベキューは必ずしも条件を満たしていなかったのかもしれない。肉はあったけど、きのことか野菜を焼いていることも多かったし、木炭を使うときは煙の条件は自然に満たせるけどガスを使うときもあった。そして、網を使うことが多かったんだけど網で焼いた場合は直火になるのではないか…?という気がする。もちろん熱い空気で熱している部分も多いとおもうけど、網を通しても熱はきっと伝わるはずなので。

 

 というわけでいまはYouTubeでバーベキュー選手権(世の中にはそういう競技があるらしい)を見ながら、真正なるバーベキューについて勉強している。けっこうおもしろい。いま素晴らしい二日酔いのただなかにいて、これを見ていて「肉が食べたい!」というたまらない気持ちになることがとくにないのが助かっている。