12位 10勝9分15敗勝ち点39

 

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 明治安田生命J1リーグ2020シーズンの全日程が終了した。愛してやまない北海道コンサドーレ札幌の成績はこんな感じでした。いちおう、公式の目標は「トップ4に入ってアジアチャンピオンズリーグの出場権を獲得!」なので、それは果たせなかったということになるのだけど、各クラブごとにあるそういう目標をみんなかなえようと思ったら枠がいくつあっても足りない…、みたいな感じの言っとけ目標なので、まあ果たせなくて落ち込むようなものではない。ファンにはそれぞれいろいろな意見はあると思うのだけど、個人的には十分、クラブとしてこれくらいできればOK、というラインを越えたシーズンだったのではないかと思う。

 

 今年のコンサドーレ札幌を評価するにあたって、まず忘れてはいけないのが、シーズンが始まってから、絶対的な主力選手をふたり*1も失っているということ。どちらも得点に直結するポジションで、これで失った勝ち点は10くらいあるんじゃないかと思う。

 

 そのあと、抜けた穴を埋める代わりの選手を補強することはせず、いまいるメンバーで新たな戦いかたを目指した。スタイルを模索しながら、コロナ禍で圧縮されたシーズンを戦い、なんども作戦負けを喫した。

 「J1で充実した戦力があるわけではないチームが、主力選手を失い、穴埋めもできず変化もうまくいかない」、ふつうの年だったら監督交代から降格までありえるシチュエーションではあったと思う。

 

 終わってみれば勝ち点39、……J1残留のボーダーといわれる「試合数と同じ勝ち点=34」をちょっと余裕をもってクリアできた。

 

 それに、今年はただ残留ラインをクリアしただけではない。そもそも降格がないシーズンだった、……という絶対の大前提はあるものの、そのなかでプレスをかけて素早く攻めるという新しい戦いかたを、まあ大きな問題はいくつかあるもののそれなりに身につけ、そのなかで若い選手も戦力として育った。

 

 とくに荒野選手、駒井選手あたりがある程度計算できる数の得点を決めてくれたのが大きいとおもう。これからのシーズン、ポイントゲッターとなるような選手を思うように確保できず編成上の問題を抱える展開もありうるし、そんなときにお金で外国人を連れてくるという解決策がとりにくいクラブなのはおおきくは変わらないわけで、そういうときにどうするか、というのを1シーズン使って実験し、ある程度ポジティブな答えが出せたのはおおきいのではないか。

 

 これからは契約更新と移籍の時期、……もう決まっているものもいくつかあるけれど、基本的には札幌はinもoutもそこまで大幅な動きはしないクラブなので、ひと事としてこの騒がしい人事異動を楽しみたいですね。