推し(μ's)にカバーしてほしい推し(ポルノグラフィティ)の曲を考える 4

 

矢澤にこ

矢澤にこ

 

1曲目 Century Lovers

 矢澤にこさんは宇宙スーパーアイドルなわけですが、ポルノグラフィティは宇宙スーパーアイドルというわけではない。なので、なかなか、彼女の「ワナビーアイドル」といったキャラクター性を満たすことができるような曲はなかったりするのですが、歩み寄ってみるのであれば、こういう曲はどうでしょうか。

 

 メジャーデビュー前に作りためられた曲で、これでデビューしようとしたけれど、当時流行ってたモーニング娘の曲に似ていた(という逸話があるがどの曲のことなのかいまだによくわかっていない)のでいったんお蔵入りにして、1stアルバムのキーピースとして満を持して送り出したという来歴のある曲である。ライブでも長い長いコール&レスポンスが行われる定番の曲となっていて、曲自体のメロディーもアイドルポップ性があって良いと思う。

 

2曲目 ひとひら

 動員系のあげあげアイドルポップがあるのなら、しっとり聴かせる大団円アイドルバラードがあってもいいですね。そういう系の曲はポルノグラフィティには結構あるのだけど、そのなかでもこの曲をチョイスした。

 結成15周年のときのオールタイム・シングルベストアルバムで、その末尾に置かれた未発表曲がこれである。そんなにふだん好んで聞くような曲でもなく、まあ、なんとなくこれかな~、と思ってひさびさに聞き返してみたら、

 

あれは友達を傷つけ そして自分さえも傷つけた言葉

あれは一人で行った海の 冷たい風が吹く風景

あれは飽きもせず聞き返したメロディ わかっていなかった歌の意味

いまならすこしわかる気がする まるで違う歌のようさ

 という歌詞が2番のサビにあって、μ'sをやってそのあとアイドルになって一区切りついたころにとつぜん出した今までと毛色が違うシングルで、μ'sになれなかったifの自分自身のことを歌う曲か…? とありありと浮かべてしまって死ぬかと思った。

 「飽きもせず聞き返したメロディ わかっていなかった歌の意味」のところでサービスモニターにTVアニメ版のEDテーマ「どんなときもずっと」の映像が流れる演出、……まで考えて、あっけなく感極まってしまった。

 

 矢澤にこさんが実在しないのが本当に、この世界が申し訳ない。

 

3曲目 グッドニュース

 矢澤にこさんは、アイドルのことを「笑顔にさせる仕事」と表現しました。ポルノグラフィティにおける、笑顔にさせる曲と言えばこの曲。チープすぎてファンを含めてほぼ誰にも聞かれていないという難点はあるが、それだからこそ、これをリメイクしてほしいという気持ちがある。

 矢澤にこさんによる「グッドニュースを救いたい」、マジで待ってます。

 

 つぎは東條希編でまたよろしくお願いしますね。