VALA　ほか - タイドプールにとり残されて

　最近よく聞いているのがVALAというグループ。「Euphoria」「Heartache」「Redemption」「Melancholy」*1が曲作りのモットーだというマンチェスターの元4人組、……近年のヴィジュアルだと2人しかいないので半減したのでしょう、現2人組のバンドである。

VALA - Fishes (Lyric Video)

　たしかに自分で言うだけあって、ざらっとした内向的な音楽なのですが、その時折にふっと顔をのぞかせるポップセンスがあり、聞き入ってしまう。この「Fishes」などもこういうリズムのサビにするのか～という驚きがあった。緊張感を持ちつつも、愛嬌のあるメロディーというか……。

　おすすめです。

　という小説を読みました。手に取るきっかけになったのは「あまりの魅力に、リヨンで11歳の少女がこの本を万引きした！」という折り返しに書いてあった宣伝文句。ちょっと笑っちゃったし、さすがにどんなもんか読んでみたいなという気になりましたよね。

　……感想としては、個人的にはあまり良く評価はできない類の物語だった*2のですが、それはそれとしてたしかに魅力があるなと思った。

　ストーリーは王道ながら一筋外すようなところがあって続きが気になるし、言い回しはとても美しいし、結末もとても幸せだけど、それぞれのキャラクターに感情移入して「この人には、ほかの結末があっても良かったんじゃないか？」と議論したくなるような余白もある。

　もう店頭にはないと思うので万引きはできないと思いますが、ネットや図書館で見かけたら手に取ってみるのもおすすめです。

　夜、暇だったので飲みながらディレイ視聴。グループステージ、多分3戦目だと思ったのですが、ひょっとしたら消化試合かも、だったらいやだなあと思い、なるべくこの試合のネタバレを踏まないようにこれまでの情報を探そうとしたのですが、ミスってうっすら「1-1」という数字を見てしまうことに。

　というわけで半予言者状態で試合を見ることになったのですが、まあ～面白かった。テクニック！アイディア！ドリブル！フリーキック！怪しい審判！乱闘！関係ない人に出るイエローカード！という感じで、ヨーロッパ、おもにブリテン島方面を見て、いままで病院食を食べていたみたいだな…と思いましたね。

　フラストレーションがたまっているプレミアファンのみんなへ。適度にコパを見たほうがいいっぽい。*3

*1:多幸感、心痛、つぐない、憂鬱。

*2:楽しいシーンもつらいシーンも都合がよすぎて、読者の人生に足りないもの代わりに与えてくれるようなフィクションになっており、皮肉屋にとっては心地のいいものではない。

*3:パケタとかアリソンとかルイス・ディアスとか、いくらでも見知ったキャラがいますからね。