itoの良かったお題

 

 友人の家に、僕と家主だけ全編通し、残りのメンバーは予定にあわせて入れ替わりつつ4,5名で3泊ほど泊って遊んでいた。その3泊の間、なにが行われていたかというとほとんど「ito」というカードゲームである。

 

ito - ArclightGames Official

 1から100まで数字が書かれたカードがあって、プレイヤーは一枚ずつカードを引き、自分以外誰にも見せずに手元に持っておく、……そのあと正式な遊びかたとはちょっとずれがあるかもしれないですが、誰かが「お第考えた!」といいなんかお題を言うんですよ「おいしい料理」とか「名作TVゲーム」とか。

 そして各プレイヤーは自分の引いた数字くらいのそのお題の答えを言っていく。「おいしい料理」で「25」を引いていたら冷凍食品のコロッケとか、それっぽいものをみんなで上げていく。で、その答えだけを頼りにみんなで誰が一番大きい数字を引いたのか推理して順番をつける。で最後に責任者をひとり決めて、その人が順番を最終決定。手元のカードをオープンして、当たってたらうれしいね、間違ってたら悔しいね、……となる遊びである。

 

 これをそれはそれは数多くやったのですが、当たるかどうかはもちろん大事だけど最終的にはどうでも良くて、ちょっとひねった良さげなお題を考えたり、お題と点数を見事に表現したぴったりの回答を考えたりする、……なんというか大喜利にも似たゲーム性があってそういうの好きな人には非常に刺さるゲームだと思いました。本当に合計15時間はやった。

 

 実際に出たお題の中でいちばん好きだったのは「面白いエピソードトークをしてください」というもの。80以上を引いてしまうと悪夢でしかないですが、44点くらいだな~と自分でも思ってる話ってなかなか人前ですることはないじゃないですか? それを臆面もなく言える口実をくれるっていうのがうれしくてたまらないというか。

 44点だな~と思いながら44点ぐらいのオチを言って、で滑るウケるとかではなく、「なるほど、これくらいの点数ね」という空気になって終わる独特の浮遊感があるのもいい。

 

 これに近いやつだと「特にこれまで言ってなかった秘密の話をしてください」というのも良かった。秘密の話をする瞬間というのはぞくぞくするもので、これも口実がもらえて、カードを引いた瞬間あまり低いとあれだけどどんな点数でもやっぱりうれしくなってしまうんだよな。

 

 あけましておめでとう。