ものやことの「名前」についての話題を毎日投稿している、このブログ。今日は「トランプカードのニックネーム」についてお届けします。昨日、Wikipediaを見ていたら、こんな興味深いページに行き当たったんですよ。
List of playing-card nicknames - Wikipedia
なんと、トランプのカードにはこのようなニックネームがあるらしい。単純な隠語の言い換えのようなものから*1、なんだか逸話がありそうな複雑なものまで、さまざまなものがある。
これを知っていれば、例えば連載中の作品にトランプカードをモチーフとした悪の組織(それぞれにトランプカードのコードネームがついている)を登場させたいとき、…などにかなり役に立つ気がする。
ビール・カード
良さげなものをいくつかみつくろって見ていく。まず一つ目は「ビール・カード」。ダイヤの7についたニックネームですが、ブリッジで最後に♦7で勝利したプレイヤーはパートナー*2にビールをおごってもらえる、という文化があるらしい。
スコットランドの呪い
「スコットランドの呪い」というのはダイヤの9を表す、トランプカードのニックネームらしい。ちょっとWikipediaページを読んだだけでは、内容が込み入っていて、なんでそうなのかは「諸説ある…」という以上の理解は得られなかったのだけど、先ほどの「ビール・カード」の実践的な例とはまた一線を画する、オカルトでミステリアスで波乱含みなニックネームになっていてかなりいいのではないでしょうか。
That every ninth King of Scotland has been "a tyrant and a curse to that country";
(スコットランドの王様は、9人に1人の割合で「暴君で、国に対する呪い」であった)
たとえば、諸説のひとつとしてあげられているのがこれ。スコットランド可哀そうだ…。*3
死のカード
みなさんは、「死」と聞いてなにを連想しますか? ある人にとっては、それはスペードのエースらしい。
戦時では、多くの場面でスペードのエースが利用されてきた。第二次世界大戦では、米第101空挺師団の第506落下傘歩兵連隊は、ヘルメットの両側にスペードのシンボルを塗装した。このケースでは、スペードはカード遊戯でのツキを連想させることから、幸運を表すために使われたのである。
米軍は、ベトナムでは伝統的にスペードが死と不運のシンボルとされており、ベトコンは交戦することなく逃げ出すと信じていたため、殺害したベトナム兵の死体にスペードのエースを残したり、森の地面や戦場にカードを撒いたりした。こうした慣習は効果があると信じられていたため、U.Sプレイング・カード社は第35歩兵連隊第2大隊C中隊からスペードのエースばかりを大箱で供給するよう要求された。
非常に良いエピソードですね。ぜひ、みんなでこれをモチーフにしよう。