首を吊ってからも生きて

 

首を吊ってからも生きて
自分の身体を柱の上に持ち上げた
父たちを僕は尊敬する

砂時計の比喩を
「時間」ではなく
落ちそうな砂の一つに感情移入して
聞く

好きな物事を利用して
社会とつながりたくないよ

ベッドの中で思いついた詩を
忘れるままにするのと引き換えに
眠りにつくよ

その眠りの中では
とても安心しているよ

安心の中には
ほかのことを考えるような
隙はないよ