トッテナムvsウォルヴァーハンプトン

 

 19/20シーズンプレミアリーグ28節。トッテナムvsウォルヴァーハンプトン

 

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 トッテナムはハリー・ケインとソン・フンミンを長期離脱で失っている。どんな状況であってもとりあえず点は取ってくれそうだ、と期待できる選手はいないので、勝つためにはなにかしらプランが求められる。

 

 先のチェルシー戦では極端に守備的な戦術をとって、再現性のない形でもいいからとりあえず1点取れればあとはそれを守り切って勝てる! という雰囲気で試合に入ったのだけど序盤からふつうにジルーに点を取られてそのあとどうすればいいのかわからないまま終わった。

 

 というわけで、今回のウォルバーハンプトン戦では攻撃の形を作る方針を採用したのでしょうか。相手とかみ合わせる形で3バックを選択。

 ウォルバーハンプトンは5-2-3の守備ブロックを採用していて、ジョタ、ヒメネス、トラオレといういかつい3トップをカウンターを見越して前に残す。この3トップは前線からプレスをかけることはなくただ漂っている。なのでトッテナムはいったん中盤を経由して相手の5-2守備を動かし、スペースと時間に猶予がある形でアタッカーにボールを届けようとする。CHはこまめにポジションをとりなおし、WBは高く開いた位置をとる。

 

 WBを低く、CBを積極的に持ち上がらせて、サイドにチェーンを作り、相手の3トップを敵陣サイドに押し込む(かわりにトッテナムのアタッカーがプレーするスペースは少なくなる)、という、おたがいの長所を消しあうようなプランは今回は取らなかった。なので試合の趨勢は、「トッテナムの3CBがカバーがすくないなかでカウンターアタックに耐えられるか?」「トッテナムのアタッカーがスペースと時間をゴールにつなげられるか?」というところに帰せられることになる。

 

 結局は殴り合いに負ける。75分にウォルバーハンプトンヒメネスが勝ち越しゴールを挙げると、その直後、ウォルバーハンプトンは3トップのうち2枚を変えて、守備の陣形を、両ウィングが2列目のサイドに下がってブロックを形成する5-4-1の形に変える。いまのところトッテナムは、こういう守備を、地上戦で崩せる形を持っておらず、ひとりで突破できるアタッカーもいないし、クロスが上手い選手もいないし、ヘディングが強い選手もいない。

 打てる手は打っているだけに、負けの味が苦い。

 

 残りの文字数をつかって3行だけいいこと探しをします。

 

・ベルフワインが意外と器用にトップの仕事をこなしている。ソン・フンミンがワントップで素晴らしい活躍をした昨シーズンとおなじことが起きれば…。

・オーリエのシュートはビューティフルだった。

・ロチェルソは加入間もないのにチームのために責任感を持ってプレーしてくれている。