ひとり暮らしの午後

 

ひとり暮らしの午後
強めにクーラーをつけて
たまに抱く醜い嫉妬の感情も楽しめるようになって
きっと
冷蔵庫の中にこんな幸せはない

幼いころのかわいい写真が
画面に浮かび上がってきて
この街の隣を流れる
水量の豊かな川

僕は僕の正体と目的について
1時間45分の講義をする

聞き耳を立てるのは
壁の中やベッドの隙間にひそみ
息をして
けれどきっと生まれないであろう
虚弱な子孫たち