2023-06-25 短歌 63 あの銘菓また持ち帰るひと月にお別れ会が5回もなんて 重要なアルファベットからひとつずつ憶えて夜は乾いたギリシア カニとウニどちらが好きかと尋ねられ誕生日までの暖かな春 水虫のようにしぶとい君がこの家の床に残していった愛は 月が出ていて助かった いつか行く地獄もこんな明るさだろう 詳しくなり 詳しくなったことを忘れ とても不要な一年だった