緊縛
という小説を読んでいた。プライベートライフのデリケートな物語を、そこに直面している当人としてのリアリティでもって描くに徹して、あといくつか取り上げたモチーフの中から一番印象的なものをタイトルにした、……という、いわゆる日本の「純文学」を読むのが久しぶりだったので新鮮だった。それに、けっこう面白い作品だった。
作中で取り上げた人生の課題について、なにか解決策を出そうと物語が動き始めるあたりの出来はそんなに良くはないのだけど、それ以外の部分、淡々と自分の人生がいまどうなのかについてスタティックに記述しているところは面白い。
学生時代とかはあんまりわかってなかったけど、まあ社会人になってけっこう月日もたち、歴は浅いながらもプライベートな人生をすこしずつ進めてきた今になって、「こういう小説もいいよなあ~」という感度が育ちつつある。
嫌なことも多いけど、人生はその合間に読む作品いろいろも含めてなかなか面白いものですね。
3Blue1BrownJapan 線形代数のエッセンス
Chapter 4 行列の積と変換の合成 | 線形代数のエッセンス - YouTube
最近泥酔しながら3Blue1BrownJapanの「線形代数のエッセンス」というシリーズを見たのだけど、「行列はそれを1次変換としてみたときに、各単位ベクトルが変換後にうつるベクトルを縦にしてそのまま並べたものである」という話を聞いて、「ええ!!知らなかった!」となった。
べつにまじめに線形代数を勉強したことがあるわけではないのだが、一応教科書を通しでやった経験くらいはある。ですが、こんなこと、書いてあったっけ……?
Chapter 6 行列式 | 線形代数のエッセンス - YouTube
しかもその次の回で、「行列式は、単位ベクトルがつくる1×1の正方形の面積が、一次変換した後に何倍になるかを与える」と言ってて、さらに「ええ!!知らなかった! それを教科書に書いていてくれよ!!」と思った。
絶対これは書いてなかった! 行列式なんて「意味ないので暗記してね」しか言われなかったですからね*1。こんなの絶対行列式の次元を下げて計算するやつをやるとかより楽しいじゃんか。それを知ったうえで計算したかった…。
ここまで見てて、ちょっと思ったのが、「行列式の符号が一次変換の前後で単位ベクトルの位置関係がどうなるかと対応している」というところ。2次元なら、まあ、どうなったらマイナスになるのかは、言葉ではちょっと言えないですけど直感的にわかる。3次元でもどうやら、いわゆるキラリティに対応しているということはわかった。
ただ、4次元以上で、4つ以上のベクトルの相対的な方向関係も、行列式の正負で記述できることになると思うのですが、2個で済むの?と直感的に謎に思った。4次元なら、3次元の右手系、左手系に相当するものが5パターンくらいありそうな気がするし、5次元、6次元となるともっとあるのではと思ってしまう。
のれそれ
「のれそれ」という珍味が売っていたので食べた。
マアナゴのレプトケファルスは、高知県などでのれそれと呼ばれ、食用にされる。生きたまま土佐酢、三杯酢などにくぐらせて、踊り食いにされることが多い。大阪などの消費地でものれそれと呼ばれることが多いが、兵庫県淡路島では洟垂れ(はなたれ)、岡山県では「ベラタ」と呼ばれている。
味は特になし。中身はでろっとしていて、……なんだろう、あまり言いたくないですが、鼻水を食べているような感じ。
べつにおいしいんですけど、食べるときは鼻をかまないほうがいいと思います。*2