「市場魚貝類図鑑」を読みながら魚を食べている

 

 近くにふたつ魚屋さんがあるため、魚をめちゃくちゃ食べている。どちらの魚屋さんも、スシローとかで見るようなのよりもちょっと多めの種類の魚が売っていて、それを見かけるとやっぱり気になって買っちゃうんだけど、それを食べるときにめちゃくちゃ見てしまうサイトがある。

 

市場魚貝類図鑑 ぼうずコンニャク

 それが「市場魚貝類図鑑」である。「ぼうずコンニャク」というのはサイト管理者の名前で、基本的にはその人ひとりの手によって運営されているサイトらしい。

 

 2500種類以上、市場で見かけるものであればほぼすべての種類の魚や海産物がのっているらしく、しかもただ載っているだけではなく、そのひとつひとつに生息域や市場での扱われかた、歴史的・地域的な利用法だったり味わいや料理法だったりが、大量の写真、そしてシンプルながら味わいのある大量のテキストで記述されている。

 

キダイ (レンコダイ) | 市場魚貝類図鑑

 たとえば、これが僕が今ちょうど夕飯に食べているレンコダイという魚のページなのだけど、すごくないですか。

 

三枚に下ろして血合い部分の骨を切り取る。これを刺身に切る。血合いが美しい。食感がよく、身本来の甘味とうま味を堪能できる。

キダイ (レンコダイ) | 市場魚貝類図鑑

 刺身の項の文章*1がこちら。お魚はふつうに食べてもおいしいのでいいんですけど、やっぱり情報とともに食べたいじゃないですか。日本語インターネットが使える日本人なら「情報と一緒に食べたい」と思ったら、どんな魚でもちょこっと検索するだけ*2でそれができるって信じられないことではないでしょうか。

 

ぼうずコンニャクのWEB寿司図鑑

 魚だけではなく1600以上の種類の寿司が記載されている寿司図鑑や、

 

ぼうずコンニャクの酒日記

 「魚と言えば」な日本酒レビュー集。

 

コラム「船場汁と船場煮」 | 市場魚貝類図鑑

コラム「さばへしこ・こんかさば・さば糠漬け」 | 市場魚貝類図鑑

コラム「沖鱠」 | 市場魚貝類図鑑

 そして種々のコラムと、ありえないくらいのテキストコンテンツがある。ひまなときなどに無限に読んだりするのですが、とても楽しいです。

 

実は20歳まで魚介類が苦手で、食べる事が出来なかった。

山間部で生まれたため、あまり魚介類と接点がなかった。

静岡のとある料理屋さんで食べて見たら、

そこの調理の仕方が口に合ったのか、

きちんと料理されていれば、美味しく食べられることがわかった。

そして色々調べ始め、独学で日本料理を始めた。

今では、何でも捌けるようになり、どんな料理でも

出来るようになってしまった。

水産アドバイザーの藤原昌高にきく驚きの食べるお魚の話。 | あさナビ | ニッポン放送 ラジオAM1242+FM93

 どういう人なんだ…、と思って調べてみたら、管理人の「ぼうずコンニャク」氏のインタビュー記事が見つかったが、無事化け物だった。

 ぴたっとハマるものがあればどこまでも熱中出来て、どこまでも生産できるのが人間の凄さだよなと思いました。「市場魚貝類図鑑」、お魚図鑑である以前に、人間賛歌でもあるんだな……。

*1:今食べているのは刺身なので。

*2:ちょっと珍しい魚をグーグルで検索するとだいたいこのサイトがトップに来る。